第2回 沖縄学習会

<沖縄を知ろう>

 イラクに出撃した沖縄駐留の米海兵隊部隊は,沖縄にいる間,『都市環境での能力を高める接近戦訓練』(米海兵隊ホームページ)を重ねました。その後,イラク中部ファルージャで無差別殺りくの掃討作戦を展開,600人を越えるイラク市民が殺されました。米海兵隊は,沖縄での訓練の『成果』と誇りました。その米軍が沖縄本島北部の米海兵隊キャンプ・ハンセン内での都市型戦闘訓練施設の建設着工を,5月25日に強行しているのです(しんぶん赤旗 5月30日)。敗戦後米軍統治下にあった沖縄が日本に復帰して既に32年。いまなお沖縄には日本の全米軍基地の75%が集中しています。沖縄は確かに遠い。それをいいことに私たちは沖縄の現実から眼をそらし続けてはいないでしょうか。今年も3回の連続学習会をもちます。テーマは 「沖縄を知ろう」です。たくさんのご参加をお待ちします

[日時] 7月17日(土) 午後2時〜5時

[会場] 渋谷区代々木ふれあい会館(渋谷区代々木1-37-10)

[行き方] JR山手線・中央線 代々木駅北口 または、大江戸線 代々木駅徒歩3分

[参加費] 一般800円 学生500円

講演

1.沖縄の自然(1) 『沖縄の海と海草』

・・講師 相生啓子氏(元東大海洋研究所)

2.沖縄の歴史(1) 『沖縄の教育と歴史』―方言札

・・講師 クリエイティブ21 平良さやか氏

<内容紹介>

相生啓子氏

−『沖縄の海と海草』―沖縄は亜熱帯に位置している。熱帯のサンゴ礁をイメージすると、意外な生態系を目にすることになる。マングローブも熱帯海草も見ることができるが、温帯種の海草であるコアマモ群落があったりする。泡瀬干潟や辺野古にやってくる北限のジュゴンの存在を理解することは、大陸と陸続きだった頃からの日本列島の形成過程を考えると、それほど難しいことではない。時空を越えて生き長らえてきた生きものたちを知れば知るほど、沖縄の抱えている矛盾が重々しくのしかかってくる。今、私たちに求められていることは、イースター島のモアイの悲劇を繰り返さないことであろう。

平良さやか氏

−『沖縄の教育と歴史』―方言札  戦前沖縄、教育の第一課題は標準語教育であった。決戦に向け、本土との同化を目指し、教育者を中心に沖縄全島で標準語励行運動が起こると同時に、沖縄的文化の一掃が行なわれた。その時、学校現場に現れた「方言札」とは何か。戦争と教育、沖縄における、戦前と戦後の連続性に注目し、沖縄教育の歴史と本質を考える。

プロフィール

相生啓子(元東京大学海洋研究所)

―東京都出身。1967年に東京大学海洋研究所に就職、2001年に同研究所を定年退職。1981年東京都立大学大学院理学博士取得(テーマ:アマモの生産力と生態学的研究)。現在、南伊豆海洋生物研究会の会長として海中自然観察の普及活動を行なっている。

平良さやか氏

―1978年生26歳。沖縄県浦添市出身。01年3月大東文化大学法学部政治学科卒業後、立教大学大学院文学研究科教育学専攻の修士過程に進み、教育史を研究。修士論文『沖縄における「標準語励行運動」の歴史的考察〜戦後まで続く「方言札」の実態調査に基づいて〜』現在、(株)クリエイティブ21に勤務


第3回 沖縄学習会のお知らせ

講演

1.沖縄の島と自然 

講師 樋口広芳氏(東京大学)  

2.沖縄の歴史(3)

講師 南雲 和夫氏(法政大学)  

[日時] 8月21日(土) 午後2時〜5時

[会場] 渋谷区代々木ふれあい会館(渋谷区代々木1-37-10)

[行き方] JR山手線・中央線 代々木駅北口 または、大江戸線 代々木駅徒歩3分

[参加費] 一般800円 学生500円

<『沖縄・草の根』交流会のお知らせ>

 9月25日「沖縄・日本から米軍基地をなくす草の根運動」交流会を開きます。沖縄を知りたい方,知らせたい方,沖縄への思いを伝えたい方,受け止めたい方,たくさんの会員のご参加を期待します。以下の講演を予定しています。会場など詳細は未定。

『沖縄の環境問題』  WWF 花輪伸一氏

『いま 沖縄で−沖縄・現地報告』  琉球大学 西浜楢和氏