嬰児も姫百合の乙女も共に、尊い命二十三万余が奪われた沖縄戦。死者達の無念の血の色に仏桑華咲く沖縄が、本土復帰・返還をかちとって今年三〇周年を迎えました。また、戦争によって、隣国中国の人々に与えた犠牲と痛苦は、はかりしれないものがあります。その中国との国交回復も三〇周年となります。
その鎮魂と平和への決意を込めて、いま、混声合唱組曲が日本列島の空高く響き渡ります。
作曲・指揮は日本現代音楽の第一人者池辺晋一郎氏。
作詞は、著名な教育学者で歌人の丸木政臣氏。
歌うは、知る人ぞ知る創立四十周年の実力合唱団、長井賞を受賞された神戸市役所センター合唱団です。
戦後五七年、二十一世紀初頭。日本の、世界の平和が危ない、今、このとき「沖縄の雲へ」の歌曲は聴く人びとの魂に沁みわたり、ゆさぶりやまないことでしょう。
プログラム、会場などの詳細はこちらをクリックしてください。発起人一覧もこちらに掲載しています。 ご参加、お問い合わせは、メール、FAX、お電話などでご連絡下さい。 |
池辺晋一郎氏の新曲「沖縄の雲へ」コンサート大成功 2002年12月15日(日)、きゅりあん大ホール(品川区立総合区民会館8階)で行われました。開場13時30分 開演14時。12時過ぎには、開場を待つ人びとが見え始め、開場前に、8階から4階までの階段にお待ちになる人の列が出来ました。お待たせして済みませんでした。4つのエレベーターが上がってくるたびに人の波が入口に押し寄せました。 画像をクリックすると大きな映像が出ます。 ポスターとチラシは同じデザインです。 お申し込みはメールにてお願いします。 沖縄返還・復帰、日中国交回復30年 コンサート 出演者とプログラム プログラム 第1部 エイサー:ラフティーズと和光小学校有志 太鼓:太鼓衆団輪田鼓(わだつみ) 琉球舞踊:仲村清子 第2部 トーク 池辺晋一郎 & 丸木政臣 & 松井やより 第3部 混声合唱組曲「沖縄(ウチナー)の雲へ」 丸木政臣作、神戸市役所センター合唱団編詩、池辺晋一郎作曲 指揮・池辺晋一郎 ピアノ・井上由子 合唱・神戸市役所センター合唱団 会場 2002年12月15日(日) 開場は13時30分、開演14時 きゅりあん大ホール(品川区立総合区民会館8階) JR大井町駅中央口徒歩5分 チケット 前売り:一般3000円 当日券:3500円 小・中・高・専・大学生・障害者1500円 「沖縄(ウチナー)の雲へ」コンサート発起人 ジェームス三木さんからのメッセージ ナポレオンとモ−ツアルトは、どっちが偉いかを、考えてみました。 ナポレオンは一代の英雄で、ヨーロッパを征服し、皇帝にまでなった人です。しかし私たちは今、ナポレオンに、何のお世話にもなっていません。強いていえば、ブランデーに名を留めているぐらいでしょう。 ところが、死後2百数十年たったモーツアルトに、私たちは今でも、お世話になりっぱなしです。 モーツアルトの音楽が、流れない日はないのですから。 これが文化の底力です。いかに生きるか、どんな理想を持つか、人間であることをいかに楽しむかが、文化の原点です。政治や経済は、文化を支える手段に過ぎません。その手段を、目的化するから、世界中がキナ臭くなったのです。 この世の中で、空から爆弾を落とすほど、卑劣な行為があるでしょうか。戦争で故郷を蹂躙され、多くの犠牲者を出し、今なお深い傷跡を残す沖縄を思い、鎮魂と平和のコンサートが開かれるのは、いうまでもなく感動的なことです。私は、〔文化〕が〔武力〕を滅ぼす日を、いつも夢見ています。 沖縄復帰・返還、日中国交回復30周年 コンサート第7回実行委員会開かれる (発起人・実行委員合同会議) 沖縄返還・復帰、日中国交回復30周年コンサート第7回実行委員会は、10月5日、大塚のラパスビル内で開かれました。発起人から元NHKアナウンサー酒井広さんがご参加下さり、熱心な討議がなされました。酒井さんからは、1昨年、30年ぶりに、沖縄に行ったこと、観光では行きたくないと思っていたことなどが話されました。参加者から沖縄との関わりがこもごも語られました。9月22日の「悪魔の飽食」コンサートのあと、チケット申しこみが増え、200人余りから申込と、ご入金を頂いていることが報告され、チケットを普及しようという意気込みが高まりました。実行委員長の平山知子弁護士をはじめ参加者から普及計画が出されました。
沖縄コンサート第4回実行委員会開かれる 1995年10・21沖縄県民集会で訴えた高校生の仲村清子さんが、琉球舞踊をプロとして踊ってくださることもふくめ、この企画は、すばらしい、との声が寄せられました。 企画担当プロデューサーは持永伯子氏、実務担当プロデューサーは平山基生氏、事務局は、柿沢繁、高岡日出子、南雲和夫、松田みさ子、その他の各氏です。 山田洋次さんなど著名な発起人の方がた
発起人をお願いした方がたのから何人かを、とりあえずご紹介いたします。(順不同) 丸山 昇(中国文学者) 沖縄について関心は持ちながら、何もできずに来た人間で、こういう有意義なコンサートを発起したり、人様に呼びかけたりする資格があるかどうか疑いもありますが、お役に立つのでしたら光栄です。 佐々木 愛(俳優) 30年間はあっという間のようにも思われますが、現状を見ますと、復帰の際の大きな運動のことはあらためて語り継いでゆく必要があるように思われます。 白神優理子(高校生平和のつどい世界の子どもの平和像をつくる会元実行委員長) 沖縄について考える時、常に”命どぅ宝”という言葉を思い起こします。悲惨な戦争のうえに築かれた憲法の精神でもあると思います。この想いを受け継ぎ21世紀に大きく発展させることが私たち若者の役割だと思っています。 吉田ルイ子(フォトジャ−ナリスト) 軍隊(米軍基地、自衛隊)のない沖縄を! 津上 忠(演出家) 意義深い企画だと思います。成功を祈ります。 永 六輔(作家) 離れてはいますが、出席出来ないので外から応援します。 寺島アキ子(放送作家) 復帰の時のことを『夜明け前のカチャーシー』という舞台劇に書きました。もう30年なんですね。取材に行った時のことを思い出しています。 早坂 暁(作家) ほんとうに復帰できるのはいつの日か。 米倉斉加年(俳優) 沖縄はわが心ー 山崎 朋子(作家) これまでも、 これからも、 いつも、沖縄を胸に。 安部愃三 (化学者) 今こそ基地をなくして経済的独立を! 阿部一雅(日本科学者会議会員) 沖縄に米軍基地はいらない! 基地をなくして平和を! 佐藤尚子(俳優) 三十年たった今、新たに基地をつくろうなどという事は考えられません。人をひきつけてやまない本当の沖縄をすててはいけないと思います。 酒井 広(元NHKアナウンサー) 私は30年前、沖縄復帰のとき、沖縄に行きました。タクシーに乗ったとき、「私の姉はスパイと言われ、内地の兵隊に言われ、兵隊に殺されました」と聞き、冷や水をかけられたものです。でも30年たって、それが変わったのでせうか。 新垣 進(琉球大学教授) 沖縄県民が希望していた平和憲法下の祖国復帰を裏切る沖縄協定に始まり、日米安保条約を優先的に強化する路線を推進し続けていて、復帰三〇周年の現状を告発する企画にしていただきたいと思います。 斉藤治子(帝京大学教授) 憲法改悪への杭うちとなる有事三法を成立させないために、その危険性をよびかけていきましょう。 藤田 勇(東大名誉教授) 有事法制関連三法案の国会上程、アメリカ政府の核使用計画、中央アジア諸国における米軍基地設置等とかかわり沖縄の米軍基地の撤去問題を考えざるをえません。 中 正敏(詩人) 米軍基地がなければ、日本が攻められることはない、従って有事立法(戦争法)も必要ない。 木村康子(日本母親大会連絡会) 生命ど宝を日本中の世界中の心に。 木村ひろ子(建築家) 復帰30年もたって、いまだ基地は存在し実質的な復帰とは云えない。戦争をホウキした憲法に反し軍がいることは許せません。どの国の軍隊でもです。 伊藤松超(箏曲家) 復帰三十年たっても、基地の問題は何も解決していないということは驚くべきことです。そう言うことを踏まえて、沖縄と本土を文化で結ぶということは大切だと思います。 近藤伸生(弁護士) 沖縄問題の解決なしにこの国の未来はないと思います。 國弘正雄(エジンバラ大学特任客員教授) 恥多きヤマトの一員であることを、たえず自らにも言い聞かせ、若い人たちにもその事実を説きつづけていきたい。これからもそれをつづけたく思います。幹事さん方のご苦労にお礼申します。 日色ともゑ(俳優) 復帰30年もたつのに、まだ米軍基地のあることに腹がたち、又沖縄の人々に対して申し訳ない気持ちでいっぱいです。 新倉 修(青山学院教授) 沖縄の「命どぅ宝」を世界の声に! 海勢頭 豊(音楽家) 今、この時、みんなでこころをきよらにして立ち上がりましょう!! 小板橋稔市良(新横田基地公害訴訟団代表訴訟団) もし有事三法がまかり通るようなことになれば、日米共同の戦争の最重要の基地となる横田、そして最前線の基地だらけの沖縄。なんとしても今こそ、連帯を強めて、平和・共存のためにがんばるべき時ですね。 照屋寛徳(元参議院議員 弁護士) 沖縄復帰三十年。それは国策の名による犠牲の強要でした。沖縄から平和の大合唱を! 会沢芽美(歌手) 復帰直後から沖縄に身を置き、移り代わりを実感してきた者として、何か行動したいと考えてます。そのひとつとして、慰霊の日直前の6/21に佐喜真美術館にて30年コンサートをします。ひとりひとりができる事を、今、共に。 芳沢弘明(弁護士) 喜んでお引き受けいたします。この種のもよおしの準備が大変なことはよくわかります。御成功を祈ります。 高柳 新(医師) 「命どぅ宝」これは僕のモットーです。沖縄の闘いが日本・世界を変える。 大石芳野(フォトジャーナリスト) 変革こそ30周年のモットー。そして米軍下の多くの土地が返還されなければなりません。ゼロを目指して。そのためにも私たちは言動を繰り返す・・・。 小山内美江子(脚本家) 地位協定や基地の問題を沖縄の人だけに押しつけるわけにはいきません。みんなの問題なのですから成功させましょう。 松谷みよ子(児童文学者) 有事立法、個人情報保護法案、うかうかしていると、戦前に戻ってしまいます。二度と沖縄を戦火にさらしてはなりません。 夏八木 勲(俳優) 先の見えない長く苦しい道のりを未来への希望を失わず一歩一歩前進してきた勇気に心から敬意を表します。 神山征二郎(映画監督) 戦後五十七年、復帰三十年を経てもなお、沖縄の心にこたえられないもどかしさを感じますが、その意味からもコンサートのご成功を祈っております。 大谷猛夫(中国人戦争被害者の要求を支える会事務局長) 30年前、基地のない沖縄の返還を!と運動したことを思い出します。その時と状況の変化がないことにあらためておどろいています。さらなる運動の前進が必要と思います。 幸野 堯(日本AALA連帯委員会副理事長) さらに平和・独立の道を固めて21世紀に新たな前進を。 具志堅 徹(名護市議会議員) 歴史に学び、歴史を創る。大衆とともに生きる! 大西照雄(名護市ヘリ基地反対協議会代表委員) 沖縄のいいものが新基地建設で文化・自然・環境を破壊されつつあることに心が痛みます。 新里恵二(弁護士) 企画の成功を祈ります。 四位直毅(弁護士) 30周年を「平和と人間の尊厳の世紀」を誓いあうつどいにしたいですね。 浦島悦子(ルポライター) タイトルの中にある「返還」という文字は削ってほしい。誰が誰に「返還」したというのですか。沖縄はアメリカのものでも日本のものでもありません。あえていえばウチナーンチュ自身に返還すべきですが、それはいまだになされていません。 嶋津与志(作家) 時宜を得たすばらしい企画です。沖縄現地から熱い風を吹かしてコンサートを成功させたいと思います。 本尾 良(非核・みらいをともに) 復帰30周年を機に、日本の現状と将来の選択を真剣に考えましょう。 福地曠昭(元沖縄県祖国復帰協議会調査研究部長) 開戦の日、十二月八日、またとアジアに銃をむけない決意の日です。三十周年コンサートは実に魅力のある催しです。ぜひ大好評を。 堀川弘道(映画監督) 最近、アメリカへの属国化は眼をおおうばかりです。(有事法制またしかり)この現状を何とかしてはね返さねば、眞の独立国とは云えません。 小林洋二(全国革新懇代表世話人) 復帰30年をお祝いすると共に米軍の危険の高まりと沖縄米軍基地役割の増大をおそれています。日本全土に憲法をいかすために力を合わせよう。 青木輝光(東京地方労働組合評議会事務局長) 基地のない平和な沖縄にむけて国民の力を結集しましょう。 笠原十九司(都留文化大学教授) 沖縄から平和憲法9条の声を世界へ! 川平永介(八重山郷友連合会相談役) 次の二点をなしとげるために努力します。一、返還同盟江戸川支部旧会員の消息をたずね名簿を作ること。二、記念集会を開くこと、記念誌作製までこぎつけたい。なかなかできないでいました。 金城 睦(弁護士) いち早く東京の方からの活動開始に、沖縄県民の一人として嬉しく思います。 赤嶺政賢(衆議院議員) 基地のない平和で豊かな沖縄をめざし闘うことが生きがいです。 栗原小巻(俳優) コンサートのご成功をお祈り致します。 武藤幸雄(山梨県社保協顧問) 全人類が人として生きる為にも真の恒久平和を!そのためにも日米安保条約の早期廃業で国家主権をとりもどそう! 福士敬子(東京都議会議員) 国会議員のみならず日本中が、美しい沖縄の島に軍事基地を押しつけたまま、目をつぶって暮らしています。何かご一緒にできましたらと思います。 江見俊太郎(俳優) 沖縄は、日本そのものです。どこか別の國のことのように考えてはなりません。 池宮城紀夫(弁護士) 是非成功させましょう!! 福長笑子(日本子どもを守る会常任理事) 「沖縄を返せ」を歌うたびに、あの時の熱い思いが蘇って胸が一杯になり涙がにじみます。辺戸岬を訪れる度に、肩を組み、海の彼方に向かって溢れる涙と決意一杯で歌います。この数年「全国高校生平和集会in沖縄」も三度を重ね、「平和と友情の母親ツアー」も、ことしの二月で七回目、戦跡と共に基地をめぐり、辺野古を訪ねました。復帰30年、なおきびしいたたかいの続く沖縄の現実と向き合い、わがこととして胸に刻み、共に多くに訴え、必ず「沖縄の、日本の平和と人権を確かなものに」と、堅く思っています。 村上弦一郎(ピアニスト) 今、歴史を逆行するかのような戦争への動きがあるとき、平和を求め、人々がたがいにわかり合い、歴史を語り合い、私たちの星を守り受け継いでいこうという思いを、うたごえにのせて発信するという皆様のすばらしい取り組み、そして池辺先生の意欲的な活動に強く激励されます。 壽岳章子(国語学者) すべての日本人にとり大切な沖縄。しっかと皆の心で支えたい。 藤井眞人(弁護士) 有事法制が叫ばれる中で、改めて沖縄の闘いの実相に光があてられ、 私も再認識させられております。 沖縄本土復帰・返還、日中国交回復30周年記念コンサート また、日本と中国が国交を回復してから30周年の年でもあります。 沖縄は、この30年間、そして戦後57年間、変わることのない米軍基地による様々な問題を抱え込んできました。また、昨年(2001年)はアメリカで発生した同時多発テロ事件の影響で、観光客の激減など経済的・社会的にも深刻な問題を抱え込むことになりました。さらに、国際的にも保護動物とされているジュゴンの棲む名護市東海岸沖には、新たな米軍基地の建設が強行されようとしています。 また、アメリカは中国を「戦略的な競争相手」とみなし、米軍の使用可能な施設を沖縄・先島地方に新たに設置しようと構想しています。 20世紀は「戦争の時代」と呼ばれてきました。しかし同時に、世界中で平和を創ろうとする人々の力強い動きが広がった時代でもあります。21世紀最初の年である昨年、米国で起きたテロ事件とそれに対するアフガニスタンへの報復攻撃は、テロとは何の関係もない民間人の犠牲を拡大し、数多くの悲劇を生み出しました。しかし一方では、これらの動きに反対する国際的な市民の運動と声が、国境を越えて広がりました。 今、私たちに求められているのは何でしょうか。21世紀の幕開けの年に起こった不幸な事件と戦争に対し、人々の英知を集めて、こうした動きを二度と起こさないための努力を、世界中の人々と共に進めることではないでしょうか。特に、第二次世界大戦中、日本で最大規模の地上戦が展開され、数多くの犠牲者を出した沖縄の本土復帰30周年の年に、また戦争によって数え切れない犠牲者を出し苦痛を与えた隣国中国との国交回復30周年の年に、今こそ考えてみようではありませんか。 ことし、私たちは、女性運動家、弁護士、歌人、「混声合唱組曲『悪魔の飽食』全国縦断コンサートプロデューサー」、沖縄問題研究者、国際政治研究者として沖縄問題に携わってきた経験を生かし、何か30周年に企画できないかと真剣に考えました。 当初「悪魔の飽食」の作曲家池辺晋一郎氏が作曲した学童疎開船対馬丸の悲劇を歌った混声合唱組曲「海のトランペット」の再公演をすることを考えました。池辺晋一郎氏と長年親交のある、全国的にも評価の高い神戸市役所センター合唱団に打診してみたところ、記念すべき沖縄30周年に、池辺氏が新曲の準備をしていることを聞きました。それなら、神戸と東京の2カ所でこの公演を行ったら、ということになって、同合唱団の全面的な協力も得られることになり企画の準備が進みました。 その企画の過程で、今年が日中国交回復30周年でもあることを思い起こしました。沖縄米軍基地問題の解決は、日中の友好のためにもどうしてもしなければならない課題であると思いました。二つのことは表と裏の関係でもあると考えます。 このような経緯で、私たちは「沖縄復帰・返還、日中国交回復30周年記念コンサートー海と大地と人との共生」と題したコンサートを企画しました。皆様方のご協力とご支援、特に、発起人(さらには呼びかけ人)、実行委員のお引き受け、実行委員会へのご参加とご賛同を心からお願い申し上げます。 |