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(普天間通信)夏のような日差し

みなさん

平山基生・@普天間―東京・麻布ヘリ基地からです

 

(普天間通信)夏のような日差し(2010111日)

夏のような日差し。気温は、夏ほどではありませんが、バスの運転手は、半袖の開襟シャツで、クーラーが入っています。東京から着てきた上着もチョッキも着ていられません。私の沖縄半移住第3期が今日111日からひと月で始まりました。

那覇空港からバスで直行宜野湾市愛知のマンスリーマンション宜野湾代理店に着きました。鍵を受け取るためです。本当はこの近くを予定していたのですが、なぜか、宜野湾市のマンスリーマンションは空きが少なくなり、大山のマンションと他に一つ空いているだけでした。まさか、沖縄県知事選と、宜野湾市長選に関係があるわけではないと思いますが。愛知から大山までは、バスを一つ乗り換えしなければ行くことはできません。真ん中に、普天間飛行場が居座っているからです。代理店店員と、「普天間飛行場を突っ切って行けば、すぐ行けるのにね」などと笑いました。消防署、郵便局など、ずっと少なくて済む施設が、普天間基地のために、3倍も4倍も必要になるのです。 

 今月は、この沖縄県で、県の運命あるいは日本の運命に影響する県知事選と、宜野湾市長選が闘われるのです。

 空港で、重い荷物をもってバスに乗ろうとしていた私に「お手伝いしましょうか」と声をかけてくれた若い女性がいました。「一つお願いします」と荷物をもっていただいてバスに乗りこみました。「うちなんちゅは親切ですね」と私。うちなんちゅというのは、沖縄県民の呼び方です。

 バスに乗って、自己紹介。会話の中で、彼女は宜野湾市宜野湾に住んでいることがわかりました。私は、普天間飛行場をなくすために沖縄に来ていることを話した後、「あなたが、仲井真さんを支持されているとしたら済みませんが、基地をなくすためには、伊波さんがいいと思っています」とわたしは言いました。

 これにたいして、彼女の即座の反応は意外でした。「伊波さんは、評判悪いですよ。基地をなくす、といっていたが、なくさないから」と言うのです。

 うーん、と思いました。県知事選は伊波さんが勝つに決まっているような、楽観ムードが本土では見えていましたが、なかには、「伊波さんは必ず負ける」と革新の大阪の活動家で、メールに書いている人もいましたが。私も、絶対に勝たせなければならないと思う反面非常に厳しい選挙を予想していましたから、案の定と思いました。

 この女性は、多分、自民党と手を組んでいるあの宗教政党(団体)の会員だろうと、推測しました。この宗教団体の会員は、けっこう人に親切をするのです。しかし、その政治的立場は、「先生」の言う通りになるということが通例ですから。

 マンスリーマンション代理店から、普天間基地を迂回して、バスを乗り換えて、反対側のマンションに着いたのは、6時でした。

「50年の夢がかなった」(ノ―ベル賞受賞者根岸さん)、私の夢=基地のない沖縄・日本はまだこれから・・

 

 

 

 「50年の夢がかなった」とノベル賞受賞者根岸さんは語りました。私の50年の夢=基地のない沖縄・日本はまだ実現していません。これからです。

 しかし、ただ、「21世紀のうちに」などと言っていたら、21世紀中に実現することすら不可能です。こういう、弱気というか「探究」というかは別として、「基地のない沖縄・日本」を実現する現実のプロセスを、見つけることのできない思想の人びとには、目標実現へ向かって国民を導く能力も資格もありません。

 ノーベル賞受賞者の鈴木さんや根岸さんは、毎日毎日の営々たる努力を積み上げて、「ことなる二つの有機物を構成する炭素原子同士を、パラジウムを触媒として、結合させる」クロスカップリングに成功しました。かれらは、何が問題か何をなすべきかを知っていたのです。

  米軍基地をなくすプロセスとは何でしょうか?それは、米軍基地をなくすことにむかって、国民的団結を一歩一歩作っていくプロセスなのです。この国民的団結を、「統一戦線」と呼びます。

 米軍基地が「沖縄・日本」にあるのは、日本政府が米国政府とサンフランシスコ条約(サ条約)と日米安保条約(「安保」)を195198日に締結し、翌年428日にサ条約と「安保」が発効したからです。59年間私たちの政府の行為によって、米軍基地は、「沖縄・日本」に存在し続けています。この条約を破棄ないしは転換するべきです。日米平和友好条約に。また、米軍の従属軍隊自衛隊は、国際災害救助隊へ再編成するべきです。

 しかし、政府の宣伝とマスメデイアの宣伝によって「安保」をなくすべきだということが、国民の多数の世論になっているわけではありません。世界で一番危険な普天間飛行場をなくすべきということは、沖縄県内では、圧倒的多数の世論になっています。本土では、明らかではありません。

 今年2010425日の沖縄県民大会では、安保をやめる、ということは大会スローガンではありませんでした。しかし、これは、立派な沖縄県内統一戦線でした。

 1128日投票の沖縄県知事選、宜野湾市長選も、社大党、社民党、共産党3党の統一戦線で闘われると言って、あやまりはないでしょう。

 この「統一戦線を発展させるプロセス」こそが、ノーベル賞受賞者の鈴木さんや根岸さんが、全く政治とは別の分野でありますが、日夜、目標ににむかって励んで来て、ついに「50年の夢」を果たせたことと同じ、「米軍基地をなくす」日夜努力して積み上げて行くべきプロセスなのです。

 この「統一戦線」の思想抜きには、米軍基地をなくすことをいくら語っても、政治指導としては、全く空疎であり、21世紀中に米軍基地をなくすことすら不可能でしょう。

 

 私の夢「米軍基地をなくす」ことを後10年で実現するために、あらゆる段階で可能な統一戦線をつくる努力を、私は続けるつもりです。(平山基生・@東京・麻布ヘリ基地―普天間です)

(普天間通信)「普天間爆音増 軽減どころか“沖縄いじめ”だ2010年10月9日」

(普天間通信)「普天間爆音増 軽減どころか沖縄いじめ2010109日」 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今日2010年10月9日午後、戦前作家小林多喜二が、その悪法で殺された「治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟東京都本部女性部」のお招きで、「普天間はいま!辺野古はいま!そして・・」というタイトルで、対談形式の講演をいたしました。現在は、東京に居住しているため、今日の「琉球新報」社説は見ることができませんでしたが、表題のこと下の社説にある問題にふれておきました。講演後でしたが、インターネットで読みましたのでご紹介いたします。

 本土では、この問題はほとんど報道されていません。

 なお、今月10月29日金曜日7時から、普天間勉強会を、草の根運動事務所で開きます。どうぞ、ご出席ください。

 社説琉球新報120デシベル。航空機のエンジンのそばにいる状態と同じ騒音で、人間の聴覚の限界に迫るという。それを超える123デシベルが米軍普天間飛行場で記録された。騒音というより爆音だ。100デシベル以上の騒音は27回も記録されている。

 米軍嘉手納基地の滑走路改修工事に伴い同基地所属の戦闘機が普天間飛行場で訓練を実施しているためだ。

 宜野湾市の中心部に位置し、世界で最も危険な基地といわれる普天間飛行場。周辺には住宅や、小中高校、大学、病院など公共施設がある人口密集地だ。2004年に沖縄国際大学の構内に米軍ヘリが墜落した事故は記憶に新しい。

 墜落の危険に加え、爆音という新たな被害が発生している。米軍によると、戦闘機訓練は改修工事完了まで18カ月も続き、那覇空港での訓練の可能性もあるという。日本政府のいう「地元の負担軽減」は口先ばかりで、実態は負担が増えている。

 普天間飛行場は1996年に日米両政府が返還で合意したにもかかわらず、いまだに返還されない。菅政権は、辺野古への新基地建設を認めなければ、普天間飛行場固定化だ、と迫っているに等しい。

 無策のまま放置して、時間がたてば、辺野古移設反対の民意が変わるとの算段だろうか。その間、普天間飛行場は危険性だけでなく爆音も増している。爆音をまき散らす「良き隣人」。それを容認する日本政府。これでは日米両政府による沖縄いじめだ。

 日米両政府が普天間返還合意に至ったのは、その前年に起きた少女乱暴事件がきっかけだ。一人の少女の犠牲と、県民挙げての反基地への盛り上がりがあってはじめて、両政府が重い腰を上げた。

 自国の安全保障を米国任せにして、米国追従路線のまま思考停止しているとしか見えない日本政府。米軍優位の地位協定や膨張した思いやり予算も米国の要求を受け入れるだけで、正面から交渉してこなかった結果だ。

 今年は日米安保改定50年の年。米国は「同盟深化」の名の下に思いやり予算の増額など新たな要求を突き付けている。逆に50年の節目だからこそ、新しい日米関係の構築を提起してもいいはずだ。その突破口として普天間飛行場の国外・県外移設をもっと真剣に正面から論議してほしい。

 

 

 

(普天間通信)沖縄県知事選、宜野湾市長選実質スタート、「本土」の3党を中心とする団体の支援共闘が焦点

 

 沖縄県知事選、宜野湾市長選実質スタート、「本土」の3党を中心とする団体の支援共闘が焦点

 みなさん

 平山基生・@普天間―東京・麻布ヘリ基地からです

 

  昨日(2010915日)、仲井真県知事が県知事選への出馬を表明しました。これで、伊波洋一現宜野湾市長との一騎打ちがかたまりました。第3の候補と言われた安里繁信全日本青年会議所会頭は、仲井真支持で出馬を見送りました。伊波洋一氏は、明日17日にも、後援会を発足させます。

 

 世界で一番危険な普天間飛行場をもつ宜野湾市では、社民、共産、社大党が推す、伊波洋一宜野湾市長の後継市長候補安里猛氏(現副市長)は、昨日(同15日)午前後援会発足させました。一方、反伊波市長派は自民党前衆院議員安次富修氏を最有力候補として選考を進めており、こちらも、明17日の反市長派議員の会合で決定する可能性があります。

 

 今回の参議院選挙では、基地反対政党候補者の統一が成功せず、自民候補に漁夫の利を占められるという手痛い失敗をしました。しかし、沖縄県の革新政党は、県知事選、宜野湾市長選で共闘を成立させました。

 1128日投票の沖縄県知事選は、沖縄県の運命を決める大政治戦であるだけでなく、「本土」をふくむ全日本の独立と平和、民主主義、生活、環境にかかわる重大政治戦です。「本土」の共産、社民などが、無所属の社大党委員長で参議院議員をふくめ、従来の確執をのりこえて、沖縄県民の共闘と60安保共闘に学び、沖縄県知事選で一大支援共闘を系列の労組、市民団体などと共に、組めるかどうかが焦点です。団結こそが力です。参議院議員選挙で後退した共産、社民両党にとって、共闘以外に打開の道はないはずです。

 

 昨日(915日)は、轟音と共に、米「殺人機」(ベトナム戦時のB52など米軍機をこう呼びました。事態は今も同じです)の影が、窓の外を何回かよぎる耐えがたい状態でした。

 民主党は、日米合意を強行するという菅氏の組閣作業が始まっています。基地反対政党は国会で少数であり、共闘もしていません。

 いま。深く国民の中に入りその力を引き出す方法は、署名運動です。かつて、原水爆反対運動は、杉並の主婦たちから始まったと言われています。一見無力に見える署名運動です。しかし、普天間第2小学校などの命を守る署名運動は、民衆に残された唯一の手段といっても過言ではありません。

 

もうすでに始まっている署名運動をそれぞれが飛躍的に強め広め高め、それぞれの署名運動の趣旨の一致を大事にして、違いを認め合いながら結集すること、それが、「第2の安保闘争」と呼んで恐れている、対米従属で頭の中を半占領されていながら、「日米[軍事]同盟」わが命と思っている政府や御用学者の「おそれ」を現実のものにする道です。

沖縄・日本から米軍基地をなくす草の根運動も全力を挙げて取り組むことを決めています。9217時には、草の根運動普天間勉強会が、東京渋谷の事務所で行われます。関心ある方のご参加をお願い致します。(916日、普天間半移住第2期を終了を控えて)

9月21日火曜7時、普天間勉強会へご出席を是非!

921日火曜7時、普天間勉強会へご出席を是非!

 

 みなさん

普天間草の根運動勉強会にぜひご参加ください。

    日時:2010921日火曜日7時から8時半

 場所:草の根運動事務所

     渋谷駅下車、公園通り東京山手教会うら、山手マンション101001号室(〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町19?5 山手マンション1001、電話0334615758 運営委員長090-41752010

 

 普天間で半移住2期目を過ごした草の根運動平山基生運営委員長が報告します。 名護市議会議員選挙で辺野古新基地建設に反対する市長を支える議員が12人から16人になり(定数27人)市議会で辺野古反対決議をしようという動きになっています。しかし、世界で一番危険な普天間飛行場のある宜野湾市では、市長支持の議員は引き続き少数に止まりました。

 民主党代表選挙では、辺野古回帰した日米合意を実行するという菅氏が代表となり、総理大臣を引き続き担当するという情勢です。

 草の根運動は、本当の民衆の総意を結集するために「普天間署名」を渾身の力をふるってはじめます。