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60年前の9月8日に沖縄を含む日本に何が起こったのでしょうか?(2/7)

○なぜ「安全保障」条約と言うことが大ウソなのでしょうか1(事実真実は米軍の半占領)

 冒頭に書いたように「安全保障」条約は、真実は、半占領条約、もっと正確にいえば、半占領従属条約なのです。ですから、「安保」と書いても大ウソである「安全保障」条約と言う言葉につながってしまう恐れがあります。ですから、労をいとわずに、「(アンポと言う名の)半占領条約」と、物事(ものごと)を正確に表現しなければなりません。

 「アンポ」半占領条約のもとで、米軍は、勝手放題に、沖縄を含む日本の陸も海も空もわがもの顔に使い、また、米軍犯罪も不起訴にする密約まである、米軍犯罪を公式に政府が見逃してやることを約束しているという点で、1995年の沖縄での「事件」のように小学生さえ含む日本女性をレイプし放題、と言って言い過ぎではありません。「アンポ」は、朝鮮侵略、ベトナム侵略、最近では、アフガン侵略、イラク侵略の戦争を日本を拠点としてし放題、基地周辺では住民は夜眠ることすらできない、そういうことを日本政府が日本国憲法に反して認め助けていることを示す条約なのです。(アンポと言う名の)「安全保障」条約は完全に半占領条約であって沖縄県をふくむ日本国民を守る条約ではないのです。

 ここでは詳しく描くゆとりがありませんが、六本木(東京のど真ん中)に麻布ヘリ基地(赤坂プレスセンターと彼らは言う)があります。この基地は、米空軍と航空自衛隊司令部がある横田基地、米海軍と海上自衛隊司令部がある横須賀基地、米陸軍と陸上自衛隊司令部がある座間基地を、米日政府の、在日米軍基地に関する最高決定機関=日米合同委員会を毎日朝も昼も夜も、結びつけているヘリコプター基地があるのです。そこには、米陸軍の諜報機関もあります。また、スターズ・アンド・ストライプス(星条旗新聞)と言う米軍新聞の編集、印刷、発送の拠点があります。この米軍新聞は、沖縄の瑞慶覧基地にも支所があります。

 この米軍ヘリコプターが、私が住んでいる原宿の頭上を毎日毎日66年間飛び続けているのです。沖縄を含む日本の首都のど真ん中の貴重な土地を無神経に通勤のために使っているこの米軍ヘリを、私たち国民は政治的に撃ち落とさなければなりません。それは、どんなに困難でも、「アンポ」破棄通告をする政府を作る以外に道はありません。これが、私たちの頭上の米軍ヘリを政治的に撃ち落とすという意味なのです。ベトナムでは、人民は、米軍ジェットを実際に銃で撃ち落としたのです。

 また、私が昨年6月から移住した、普天間基地(飛行場)のひどさは、さすがに、世界で一番危険な基地と言われるだけあって、そのヘリの騒音と、絶えず続く演習飛行は、まさに日本が半占領下にあると実感させられます。米国内で適用される航空規制(法)は、日本だからという理由で適用されず、日本の航空法は、米軍基地だからと言うことで適用されない、まさに法的には完全な無法地帯です。戦場でもハーグ陸戦法規が存在しています。普天間基地(飛行場)には、一切の法は、事実上適用されない、これが半占領状態でなくて何でしょうか。外務省は、基地は治外法権ではない、日本の法が適用されている、と言っているようです。彼らの言う「法の適用」とは、形式的法解釈ではそうでしょう。しかし、それは全くの空論であり、大ウソの類です。

 

■60年前の9月8日―「アンポ」体制はじまる(2)(3/7)へつづく

60年前の9月8日に沖縄を含む日本に何が起こったのでしょうか?(1/7)

今日の日を忘れないために、少し長いですが、最後までお読みいただけると幸いです。

60年前の9月8日―「アンポ」体制はじまる(1)

 1951年9月8日、(アンポと言う名の)半占領条約が調印されました。1972年の復帰・返還まで沖縄の完全占領を承認したサンフランシスコ「平和」条約も調印されました。(アンポと言う名の)半占領条約調印はサンフランシスコ条約調印の直後でした。原発も基地も貧困もこの「アンポ」半占領従属体制に起因しています。

 「アンポ」と言っても全く分からない方も多いと思います。漢字で書けば「安保」です。これでもわからない方が多いでしょう。これは「安全保障」の略です。「アンポ」という記号で、日米政府の調印した条約の大ウソのネーミング「安全保障」条約を表したいと思います。「安全保障」条約と、なぜ「安全保障」にカギかっこをつけるのでしょうか。

 それは、アメリカ軍が日本の安全を保障する、つまり日本を守る、という歴史的大ウソを表現しているからです。この大ウソをそのままかっこなしで使うならば、この条約の真実を覆い隠すウソの言葉を認めることになるからです。

 しかも、沖縄県民を含む日本国民の大多数は、この「安全保障」という言葉の魔術によって、頭の中まで占領・半占領され、「アメリカが日本を守っている」と本当に信じ切っている、あるいは信じ込まされているのです。

 中国や北朝鮮が攻め込んでくるという大ウソも付け加えられています。中国や「北」が日本の脅威だから、米軍がこの国ぐにから日本を守っている、と言う神話です。これを、原発について言われている言い方にならって「安全保障神話」と呼ぶことができます。真実は、将来中国や「北」が攻め込むのではなく、既に今、この60年間、米軍こそが日本に攻め込んで居座っているということが事実であり真実です。

 

■なぜ「安全保障」条約と言うことが大ウソなのでしょうか1(事実真実は米軍の半占領)(2/7)へつづく