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普天間基地問題から呼びかける『米軍基地は日本にいらない』

5月7日の草の根運動基地勉強会は、熱のこもった、とてもいい勉強会になりました。

普天間基地の問題点を皆で論議し、参加者の杉浦弁護士に原案をその場でまとめて頂き、メールで補足しつつ、次のようにまとめました。

賛同者を募りますので、ぜひご連絡ください。

連絡は

E-mail : hirayama_moto@yahoo.co.jp

電話 : 090-4175‐2010 です。

 

普天間基地問題から呼びかける『米軍基地は日本にいらない』

1 基地は危険です

 普天間飛行場は周囲に約121の学校、病院住宅、公共施設などがあり、9万人の人々が居住しています。その上空を米軍ヘリなどが昼夜を問わず離発着し、轟音をまき散らしています。本土復帰1972年から、普天間飛行場所属機による事故は87回は発生しています。2004年8月13日に起きた沖縄国際大学へのヘリ墜落は起こるべくして起きた事故です。

2 米国内での安全基準が普天間基地では適用されていません

 米国内では航空基地を対象に,滑走路の端から4500mは住宅、学校、病院などがあっってはならないという安全基準(米国連邦航空規制)がありますが、普天間飛行場では守られておらず,クリアーゾーン・APZゾーンと呼ばれるその規制区域に小学校や文化施設などが多数存在しています。アメリカ基準で許されない危険な滑走路を普天間基地で使っているのは、日本国民の生命・身体や生活の安全を軽んじている現れです。これに対する日本政府の黙認は違法です。

3 普天間基地は日米合意違反の存在

 1996年に普天間基地は少なくとも7年後には全面返還されることが日米両政府で合意されていました(SACO。この合意がいまだに実現していません。基地のある宜野湾市民は,その跡地の平和的な利用計画 を何度も立てていました。これは幸福追求の期待を踏みにじっています。

4 そもそも国際法に違反して作った基地

 1945年10月、各地の収容所に収用されていた住民たちに「帰村」が許可され、宜野湾出身の人々も宜野湾にもどってきたのですが、既に、米軍は占領と同時に軍事基地を建設していました。 

 この基地は、そもそも1899年のハーグ陸戦条約(第46条[私権の尊重]私有財産はこれを没収する事を得ず)に違反して作られた基地です。

5 環境破壊・歴史破壊

 日米政府は、基地の施設および区域においても環境保護の重要性を認識するという「環境原則に関する共同発表」を取り交わしてり、これは、基地にも適用があると謳われています。しかし、普天間基地の敷地の下に貝塚時代からグスク時代の遺跡が確認されていますが、詳しい調査は行われていません。沖縄はいたるところ史跡です。米軍はそれらの上を何らの措置も取らずに造成し、普天間基地建設を実施しました。また、動植物の絶滅危惧種の調査も基地については出来ません。 

6 米兵による小学生女児強姦事件など基地に伴う犯罪被害

 米兵による性犯罪事件、業務上過失致死・ひき逃げ事件のようなひどい事件が、基地があるゆえに起こり、治外法権的な刑事手続がとられることと相まって、沖縄市民の犯罪被害が後を絶ちません。

7 アメリカ軍の駐留は憲法違反

 アメリカ軍の駐留について判断をしたいわゆる伊達判決は「わが国内に駐留する合衆国軍隊は憲法上その存在を許すべからざるものといわざるを得ない」と判断しました。その後、伊達判決を覆すために,米大使が日本の当時の最高裁長官に圧力をかけたことは最近明かになり、日本の司法の権威を失墜させました。

8 米軍基地の存在が抑止力となるのか、イラク出兵などは戦争そのものではないのか。

 そもそも、何に対する抑止力をいうのかが不明です。

 中国は、相互依存関係にある日米中関係の中で、日本に対して攻撃してくる可能性はありません。日本と中国の貿易量は、日本と米国のそれを上回っています。北朝鮮には、日本を攻撃してくるだけの経済力も合理的なメリットもありません。普天間基地などからの、イラク、アフガン、湾岸、ベトナム、朝鮮などへ、米軍が沖日米軍基地から派遣されたことは、戦争の「抑止」どころか戦争そのものであったし今もそうであることを示しています。

9 北朝鮮の脅威はむしろアメリカが誘発したもの

北朝鮮の核武装などは、アメリカの沖縄基地が置かれた後に生じてきたものであり、時間の経過をたどれば、北朝鮮の脅威はむしろアメリカの「北朝鮮敵対政策」が誘発したものといえます。

10 基地存続のメリットはアメリカの経済的理由

アメリカが日本に基地を置くことの意味がどこにあるかを考えたときに、アメリカ自身の経済的な理由が大きいことに目を向けなければならないでしょう。

日本は他国と比べても突出した駐留費用をアメリカに対して負担しています。

11 アメリカに従うこと=国際的信頼 ではない

国際社会からの信頼と尊敬は、日本が毅然と憲法を守ることで得られるのであって、アメリカに対して従順であることによって得られるものではありません。

12 今、沖縄県民に学び、超党派で結集することの重要性

沖縄県民の闘いは、超党派の運動となったことにその最大の強さがあります。

本土でも、沖縄県民に学び、普天間基地無条件閉鎖・返還・撤去の一点で一致した諸政党・団体が超党派で結集する事が必要です。

13 国際的な運動と連帯することの重要性

多くの市民とともに,今この問題を推し進めるには、本土と沖縄が一体になって闘うことはもちろん、米国内の運動を含め、国際的な運動と連帯して闘うことが重要です。

2010年5月7日
   秋山喜作、安住るり、小俣光子、小湊 忍,杉浦ひとみ、
   寺島栄宏、平山知子、平山基生、水上正貴、江口あけみ

今日5月7日?7時まで普天間飛行場―基地勉強会

とき:本日57日(金)5時?7

 

ところ:沖縄・日本から米軍基地をなくす草の根運動事務所

 

    (〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町19-5 山手マンション1001

 

     JR渋谷駅ハチ公口下車。駅の交番で公園通りの東京山手教会の場所を聞く。09041752010へ問い合わせも可。

 

 ご出席の方には、「沖縄の米軍及び自衛隊基地」(沖縄県知事公室基地対策課発行)贈呈。    

 

テキスト:「普天間飛行場の危険性」宜野湾市基地渉外課(20103月発行)本土では、草の根運動のみにあるかも知れません。

 

 

明日5月7日徳之島3町長鳩山首相へ「基地はいらない、どこにも」

明日57日徳之島3町長鳩山首相へ「基地はいらない、どこにも」

 

 今日徳之島3町長が、明日の鳩山首相との会談のため、徳之島空港を出発しました。

 空港には、島民千人が激励に駆けつけ、2万6千人の署名を手渡しました。熱気に満ちた空港の雰囲気が、テレビに放映されました。

 徳之島島民の気持ちは、とりもなおさず、沖縄県民の気持ちであり、岩国市民の気持ちであり、日本全国の基地周辺の多数の住民の気持です。

鳩山首相は5月4日、「勉強すればするほど抑止力としての米軍の重要性がわかった」という趣旨を沖縄県知事に述べました。しかし、この抽象的な言葉は、ほとんどの沖縄県民の納得を得られませんでした。

日本本土では、メディアが非常に悪いため、「抑止力」に何か実体的な意味があるかのように世論が作られています。しかし、「勉強すればするほど」抑止力なるものの実態が空虚なものである事が明らかになってくるものです。

ここで述べなければならないことは、在沖日米軍が「抑止力」を持っているかいないかは、憲法上は、問題としては2次的なものだということです。

51年前1959330日東京地裁で伊達秋雄裁判長は、「在日米軍は憲法上その存在を許すべからざるものと言わなければならない」と判決しました。(平山基生著『米軍違憲』本の泉社発行840円参照)まさに、防衛的であろうとなかろうと、日本は戦争と戦力を第9条で放棄したのです。在沖日米軍は、日本政府がサンフランシスコ条約で沖縄県を売り渡し日米安保条約を1951年に締結し1952428日に発効させて事実上の占領を継続させて以来、まさに憲法9条が禁止する「陸海空の戦力」そのものであり続けているのです。いかなる理由があれ、戦争を放棄した日本は「戦力」を持ってはならないのです。それが、300万人以上の日本人を戦争で犠牲にし、2千万のアジア人を殺した痛ましい戦争から学んだ日本国民の賢い知恵であり痛切な結論だったのです。

「抑止力」であろうがなかろうが、在沖日米軍は、憲法違反そのものである事を日本国民は、その存在のすべてをかけて叫ばなければならないのです。それこそが痛ましい歴史に裏打ちされた「法の支配」というものです。

このようなことを前提にした時、イラク、アフガン、ベトナム、朝鮮などなどを侵略し多数を殺傷したし殺傷し続けている在沖日米軍の「抑止力」なるものの実態が、白日の下にさらされるのです。憲法に反する米軍戦力が必ずそのような侵略力になることは、在沖日米軍の65年の歴史が明瞭に示しています。(平山基生)

 

5月7日5時から普天間飛行場を勉強しましょう―基地勉強会

普天間飛行場を勉強しましょう―基地勉強会

 

 

とき:57日(金)5時?7

ところ:沖縄・日本から米軍基地をなくす草の根運動事務所

    (〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町19-5 山手マンション1001

     JR渋谷駅ハチ公口下車。駅の交番で公園通りの東京山手教会の場所を聞く。09041752010へ問い合わせも可。

 ご出席の方には、「沖縄の米軍及び自衛隊基地」(沖縄県知事公室基地対策課発行)贈呈。    

テキスト:「普天間飛行場の危険性」宜野湾市基地渉外課(20103月発行)本土では、草の根運動のみにあるかも知れません。

 

 

鳩山首相は、今日(201054日)沖縄県を訪問し、仲井真知事、稲嶺名護市長などと会見しました。彼は、「抑止力」なるものをもつ「日米軍事同盟」の重要性に目覚めたので、「沖縄県外、又は国外」移設の思いを変更したと述べ、公約(彼個人のものだと釈明)を実行することはできないことを、沖縄県民、名護市民、日本国民に伝えました。

  鳩山首相は、戦争の「抑止力」を米海兵隊や「日米軍事同盟」に求める歴代政権の狂信、呪縛に逆戻りし、沖縄県民、名護市民、日本国民を裏切ろうとしています。

 普天間飛行場(宜野湾市ではそう呼びます)は、世界一危険な基地であるといわれています。いま、この基地を「早期閉鎖返還撤去」するために全国民が、自分の問題として考えるべき時です。勉強しましょう。

今日は憲法実現へ革新超党派の5・3憲法集会

今日は憲法実現へ革新超党派の5・3憲法集会

 2010年5・3憲法集会実行委員会が呼びかけて、「5・3憲法集会&1万人銀座パレード」が行われます。
集会チラシには、「生かそう憲法!輝け9条!歩みつづけて10年」という見出しがあります。これには
この集会の思いが込められています。
 この集会には、俳優の市原悦子さんの語りと朗読のほか、法政大学教授田中優子さん、
弁護士の伊藤真さんのほか、社民党党首福島みずほさん、日本共産党書記局長市田忠義さんの4名の
方々のスピーチがあります。
呼びかけている実行委員会事務局団体には、政党は参加していませんが、無党派の方々とそれぞれの
革新政党と関係の深い8団体が名前を連ねており、そして、「この集会は非暴力で、参加団体・個人を
誹謗しないことを確認しあって開かれます」との申し合わせが注意書きしてあります。
 この集会実行委員会は、統一をどんなに大切にしているかが、この申し合わせからも見て取れます。
この集会実行委員会が、今年もまとまり、10年年目を迎えていることは、特別に歓迎する重要な意味が
あります。
 昨年とちがって、今年は、社民党と、共産党の立場が、大きく異なっています。政権交代により
一つは、政権与党、別の一つは、政権野党になりました。この違いを乗り越えることができたことは、
「生かそう憲法!輝け9条!」の思いが、どんなに強く、両党をむずびつけたか、あるいはむすびつけて
いるかを示しています。だからこそ、「歩み続けて10年」というすばらしい結果となっているのです。
 この集会チラシの裏面には、9年間の「これまでの5・3集会スローガンとゲストスピーカー」の名が
書かれています。その中には、9条の会呼びかけ人で、今はなき、加藤周一さん、小田実さんのお名前も
あります。
 特筆しなければならないのは、しかし、あたり前のことでもあるのですが、それぞれの時の
社民党、共産党の党首あるいは党首クラスが名前を連ねていることです。2001年から2003年は
志位さんと土井さん、2004年から2009年志位さんと福島みずほさん、今年2010年は、志位さんは
核兵器廃絶のためNPO会議出席のため、市川書記局長が出席します。
 内閣内と外との差を乗り越えて、今回両党が5・3憲法集会で同席することは、おおいに評価しなければ
なりません。
 今年は、伊達判決で安保条約に基づき沖縄をふくむ日本に駐留する米軍は
「憲法上その存在を許すべからざるものといわざるを得ない」と判決され、これをひっくり返した
最高裁の判決の裏に、駐日米大使館の策動があったことが明らかになって2年になる年です。
 伊達判決はこれによってよみがえりました。在沖日米軍は「憲法上その存在を許すべからざるもの」
であり、普天間基地は即閉鎖返還撤去すべきものです。
 在沖日米軍はそれが、仮に日本を守るためであっても、日本政府の条約調印という「政府の行為」
によって、日本に駐留する以上憲法9条に反する違憲の軍隊であり、しかもその軍隊を日本政府は、
指揮も管理もできない、と言う無責任な暴力戦争装置なのです。米軍違憲を今こそ声高らかに
叫ぶべき時です。米軍は日本を守る軍隊ではない、たとえ「守る」軍隊であっても、戦争と戦力を
放棄した日本国憲法から見て、違憲違法の軍隊です。憲法学者の方々も、在沖日米軍について、
米軍が「抑止力」でないことを主張すると共に、更に深く、憲法学から見て、伊達判決の精神で、
在沖日米軍の本質的違憲性を解明して頂きたいと思うのです。
 世界一危険な普天間基地問題解決のためには、日本における法の支配を回復し、憲法を実現する、
新たな闘いを始めなければなりません。そのためには、本日の集会で、市民と共に、
憲法超党派で席を同じくした、共産、社民両党がもう一つ前へ進みでて、普天間基地閉鎖返還撤去を
超党派で闘われることを切に希望するものです。(平山基生)