琉球新報 関連記事(3月26日?29日)

高江区上空除外要請へ ヘリパッド新設
 県議会の米軍基地関係特別委員会(親川盛一委員長)は26日午前、委員会を開き、陳情など39件を審議した。北部訓練場一部返還に伴うヘリパッド(ヘリコプター着陸帯)新設で、花城順孝知事公室長は、近く那覇防衛施設局に対し(1)高江区住宅地や道路上空を除外した飛行経路の設定(2)夜間の住宅地周辺の飛行禁止―を要請することを明らかにした。
 ヘリパッド使用開始後に那覇防衛施設局が2年かけて実施する騒音調査について花城公室長は「住民生活に著しい影響を及ぼす場合は、飛行ルートの再検討と公表、住宅地から離れた既存の着陸帯の使用の検討を申し入れたい」と述べた。
 米軍実弾射撃訓練による環境汚染調査について、上間仁文化環境部環境企画統括監は、米軍への基地内調査の申し入れも視野に「射撃訓練場の下流域など汚染の可能性が考えられる基地外の河
川、土壌などについて調査
を実施したい」と述べた。
 上間統括監は「基地の射撃訓練場に関して鉛汚染の有無を総合的に調査した事例はない」と説明。「各射撃訓練場の概況、使用状況、弾頭などの回収の有無などについて可能な限り在沖米軍から情報を入手したい」と述べた。
(3/26 16:03)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22437-storytopic-3.html

返還計画策定遅れ、防衛相認める 米軍再編
 【東京】久間章生防衛相は27日午後の衆院安全保障委員会で、再編実施のためのロードマップ(行程表)に基づく嘉手納より南の6施設の返還計画の策定について、「まだ少し時間がほしいとアメリカ側が言っている」と述べ、今年3月末までとした策定期限には間に合わないことを認めた。
 北原巌男防衛施設庁長官も「米側と計画作成のため鋭意協議をしているが、(月内策定は)大変厳しい状況だ」と述べた。赤嶺政賢氏(共産)に答えた。
 赤嶺氏が「日米間で何が問題となっているのか」とただしたのに対し、北原長官は「具体的な中身は、米側との関係もあり答弁は差し控えたい」と明言を避けた。
 返還計画策定の遅れについて防衛省幹部は「本格的な作業が始まったのは年明けからだ」と、作業着手の遅れが要因と説明していた。特にキャンプ瑞慶覧の返還面積の確定が遅れている。同幹部は「キャンプ・キンザー(牧港補給地区)の倉庫群の移設先も固まっていない」と述べている。
 一方、米軍再編推進法案に盛り込まれた再編交付金の算定基準に関して、大古和雄防衛政策局長は「防衛施設面積の変動や施設整備の内容、航空機などの装備の更新配備、人員の変動、訓練移転の内容を点数化して、交付金の水準を決めていきたい」との方針を初めて示した。前田雄吉氏(民主)に答えた。
(3/28 9:48)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22471-storytopic-3.html

普天間代替協議書提出 市民団体が反発
 【名護】普天間飛行場代替施設建設に伴う環境現況調査(事前調査)に向け、那覇防衛施設局が海域調査のための公共財産使用協議書を県に提出したことについて、基地建設に反対する市民団体は「県民をばかにした行為だ」と反発の声を上げた。
 ヘリ基地反対協議会の安次富浩代表委員は「環境影響評価(アセス)は国民の意見を聞くための制度。施設局は前倒しで調査し、国民そっちのけで事業を進めようとしている。政府は焦っている」と指摘。「施設局への抗議行動を含め、状況を把握しながら対応を話し合いたい」と語った。
 平和市民連絡会の平良夏芽共同代表は「基地建設を前提に事前調査をするのは、アセスメント法を無視し、県民をばかにする行為だ」と強く批判。その上で「事態を座視するつもりはない」と強調。「抗議行動などで県民に強く訴え、断固とした対応も検討したい」と話した。
 沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団は県庁で会見し、協議書の差し戻しを求める抗議声明を発表。真喜志好一運営委員は、現況調査が防衛省予算の「提供施設移設整備費」で支出されると指摘し、「辺野古基地建設に向けた業務の一環。アセス方法書で調査手法が確立されなければ調査は認められない」とし、環境影響評価法の手続きを無視した「違法性」を強調した。
 仲井真弘多知事が「事業者の判断で実施され、環境影響評価に基づく調査ではない」との認識を示すことにも、「国の違法行為を県が追認するものだ」と批判した。
(3/28 9:49)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22488-storytopic-3.html

国が現況調査申請、県は受理 普天間代替
 米軍普天間飛行場移設先の環境現況調査(事前調査)に関して那覇防衛施設局は27日夕、公共用財産使用協議書を県海岸防災課に提出した。同課は正式に受理した。サンゴ類やジュゴンの生態調査による機器設置で海域を使用するための措置。県土木建築部は今後、環境面や岩礁の所有権確認のため、県文化環境部や県農林水産部に意見照会し、天然記念物のジュゴンについて文化庁にも意見照会し、審査する。県は約1カ月の審査を経て海域使用に同意する見通しだ。
 施設局は県から海域使用の同意を得た後、早期に調査機器を設置し、サンゴの産卵時期の5月末にも調査を始めたい考えだ。使用申請の目的は「海洋生物と海象調査のため」。名護市嘉陽から久志の海域を使う考えで、期間は2008年10月末までと設定している。
 今回の調査は、普天間飛行場代替施設建設に伴う環境影響評価(アセスメント)の手続きに入る前の事前調査の位置付け。だが調査予算名目は移転整備費となっていることから、市民団体からはアセスと一体だとの指摘も挙がっている。
 現行のV字形移設案を容認していない県だが、現況調査は具体的な計画が示されていないとして受理した。だがアセス方法書の受け取りには依然、難色を示している。
 施設局は協議書の提出に向け、22―26日に名護漁協と名護市から同意書を取り付けていた。
(3/28 9:50)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22470-storytopic-3.html

訴え浸透へ前哨戦に熱 参院補選告示まで1週間
 4月5日告示、同月22日投開票の参院選沖縄選挙区・補欠選挙(欠員1)の告示まで、29日であと1週間。同選挙は前那覇市議・島尻安伊子氏(42)=無所属、自民、公明推薦=と前連合沖縄会長・狩俣吉正氏(56)=無所属、社民、社大、共産、民主、国民新党推薦=による事実上の一騎打ちとなる見込み。前哨戦が熱を帯びてきている。
 島尻氏は28日、宜野湾市で同市長選に出馬する外間伸儀氏と女性集会に参加。「子育てをする側のニーズに沿った政策展開に力を入れ、子育て世代の生の声を国政に伝える。台所から政治を変える」と訴えた。佐藤ゆかり自民党副幹事長も駆け付けた。
 狩俣氏は同日、宜野湾市での自治労県本総決起集会に、再選を目指す伊波洋一宜野湾市長とともに参加。「格差をなくし安心して暮らせる社会をつくる。沖縄のことは沖縄が決める気概で平和の一議席を守る」と訴えた。土井たか子社民党名誉党首も参加した。
 両氏の基本政策や論戦から、憲法改正や普天間飛行場移設問題などで対立点が鮮明になっている。憲法改正について、島尻氏は「触っていけないものではない」と改憲を支持する立場。狩俣氏は「9条を守る。改正する必要はない」と護憲の立場を明確にしている。
(3/29 9:32)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22499-storytopic-3.html

サンゴ調査など4件入札 来月にも海中へ機器設置
 米軍普天間飛行場移設先の環境現況調査(事前調査)に関連し那覇防衛施設局は28日、大気調査や潮流調査、海域生物、サンゴ類調査など4件について業者の入札を実施した。一連の調査の落札総額は25億7670万円。
 施設局は27日に県に対し、調査に伴う海域使用の同意申請を行った。県の同意を得次第、早ければ4月中にも海中への調査機器設置に着手する。5月末のサンゴの産卵調査に間に合わせたい考えだ。
 契約期間は2008年10月末まで。県への申請で調査海域は名護市嘉陽から同市久志に至る地先までとなっている。
 入札結果は以下の通り。
 大気質、騒音、振動調査・沖縄環境分析センター(7560万円)
▽水質、潮流調査・パスコ(6億5100万円)
▽海域生物・生態系調査、サンゴ類、海藻草類調査・いであ(16億5900万円)
▽陸域動植物調査、河川水生生物、景観調査・プレック研究所(1億9110万円)
(3/29 9:35)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22502-storytopic-3.html

返還代替完成前も 米軍再編でメア総領事
 ケビン・メア在沖米国総領事は28日午後、報道各社とのインタビューで、米軍再編による沖縄本島中南部の基地返還について「普天間(飛行場)移設が成功するのが明らかになれば(2014年とされる普天間代替施設完成予定の)その前に(返還を)始めることはできるのではないか。移設とグアムへの海兵隊移転が完全に終わるまで待つ必要はない」と述べた。
 普天間移設で県や名護市がV字形滑走路案の沖合移動を求めていることに関し、メア総領事は「地元の意見に十分配慮し、できるだけ沖合に寄せる必要があると認識した上で計画(マスタープラン)を確定しようと考えている」と述べた。修正の可否には「修正するかどうかの問題ではない」と述べるにとどめた。
 中南部基地の返還日程の協議については「順調に進んでいる。複雑な計画で嘉手納より南の基地には機能がたくさんあり、細かい点をまだ調整している」と説明した。
(3/29 9:36)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22497-storytopic-3.html

名護市案「一長一短」 普天間代替で防衛相
 【東京】久間章生防衛相は29日午前の衆院安全保障委員会で、普天間飛行場代替施設の政府案に対し、名護市がV字形滑走路を沖合に移動する修正案を提示していることに関し「(滑走路を)沖合に出すとか、南西方面にずらすとかいろんなことがあり、どれが良いのか一長一短がある。政府同士で決めたV字案を基本とし、地元意見を聞きながらやっていく」と述べた。名護市の修正案を考慮しつつ、意見集約を図りたいとの考えを示したものだ。
 ただ、修正案への対応については「協議会に上げないまま意見の擦り合わせをしている状況。修正案を出すと決まったことを否定することになりかねない。振り出しに戻る印象を与えてはならず、苦慮しているところだ」と述べ、普天間移設措置協議会の場で修正案を正式の議題とすることには慎重姿勢を見せた。
 守屋武昌防衛事務次官が仲里全輝副知事に対し、政府案の修正はできないとの意向を伝えたとされる今年1月の会談に関し、「現段階で決まっていることを実行するのが役人だ。米国との合意は変更できないというのは筋論。われわれ政治家は、どうやって意見を集約していくか、落としどころを見ていく」と述べた。長島昭久氏(民主)に答えた。
(3/29 16:02)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22525-storytopic-3.html

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