「超党派」こそ米日政府の「壁」砕く力であり、沖縄・本土連帯の表れ

「超党派」こそ米日政府の「壁」砕く力であり、沖縄・本土連帯の表れ 

 

 

 425日の普天間基地に反対する沖縄県民大会は、ほとんど「完全超党派」で開催されました。国民新党系の「そうぞう」や「新風21」は、政党としては不参加でしたから、「ほとんど完全超党派」としか言えません。

 

 このようなすばらしい沖縄県民の「超党派」の力から学んで、本土の運動が超党派で進むように、市民運動も、政党運動も格段の努力が求められています。市民運動も事実上政党系列化されていますから、共産党、社民党、新社会党、民主党(のなかの基地反対勢力)の責任は重大です。

 

 本土で、超党派、という場合、いろいろなレベル、要求、政策での「超党派」をさします。現瞬間では、普天間基地の閉鎖返還(撤去)の1点での超党派の形成が求められてます。この普天間基地閉鎖返還(撤去)超党派は、本土においても結成可能です。

 

  もし、ほとんどすべての政策での一致を「超党派」の条件とするならば、政党はそれぞれ違う立場に立っていますので、すべての政策の一致は絶対にあり得ません。「基本政策が違う」と言うことで「超党派」を拒否したとしても、政党は基本政策が違うことを前提にそれぞれ存立しているのですから、そういうことを言う政党は、「超党派」を望んでいない、普天間基地閉鎖返還(撤去)を本気で望んでいない、ということになります。 

 

 

 今までにも10年以上前から示されてきている沖縄県民の素晴らしい団結の力を本土諸勢力が学んでいないために、偉大な沖縄県民大会後の今も、政府は、沖縄県民のこの素晴らしい超党派の力を事実上無視して、「普天間移転先探し」こともあろうに、それを沖縄県内に求めるという暴挙を平然と行おうとしています。

 

 沖縄県民の運動が示した超党派の力から、本土の諸勢力も学んで、超党派を追求しなければ、普天間基地をなくし基地撤去、安保破棄、日米平和友好条約締結、違憲の米軍基地撤去による憲法実現へと進みうる歴史的好機を逃すことになる危険性が今強く存在します。沖縄・本土の連帯を口先だけでなく実行することは、本土においても「普天間基地閉鎖返還撤去」の一点で超党派で結集する努力をすることです。

 

 沖縄県以外の都道府県(「本土」と言っています)では、「ほぼ完全超党派」は、ほとんどありえないでしょう。なぜなら、各政党はそれが依拠する社会階層の基盤(「階級」といっても差し支えない)に根差しているので、その基盤同士の対立関係がなくならない限り、政党がすべて一致することはほぼありえない、ことだからです。

 

 沖縄県で「ほとんど完全」超党派が実現したということは、県内諸党派の対立よりももっと大きい対立があるからです。それは、米軍基地を維持する勢力と大部分の沖縄県民との対立です。

 

 沖縄県をふくむ日本には、支配勢力として、米帝国の関係勢力と日本の財界(日本経団連など=巨大資本勢力)という2つの社会勢力があります。沖縄においては、この2つの社会勢力を代弁しているのは、国民新党につながる「そうぞう」のグループや、「新風21」のグループだけです。本土では、代弁する勢力はもっと大きく強力です。しかし、「普天間基地閉鎖返還(撤去)超党派」を結成することは可能です。問題は、「普天間基地閉鎖返還(撤去)」を本当に実現する意志を、本土の各政党と市民団体が本当に持っているかどうかにかかっています。「沖縄・本土連帯」の運動を形成することは可能です。しかし、それは本土において「超党派」を実行しなければ、絵にかいたモチであり、「口先だけ」と評価されても仕方がないでしょう。そういう指導的活動家たちは、歴史によって裁かれる、という点では、基地維持勢力と同じである、と言っては言い過ぎでしょうか?

 

 今、私たち、基地・安保条約に反対する勢力・運動に属する一人ひとりの本気度が試されている、そういっても言い過ぎではないでしょう。425日の沖縄県民大会はそのことを教えてくれています。(2010427日)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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