月別アーカイブ: 2007年4月

琉球新報 関連記事(4月11日)

米軍基地の沖縄集中疑問 英国日本研究所所長
 「リスク」に関する英国国立日本研究所の調査の一環で、3月31日から県内の基地所在地で「基地とリスク」の関係について調査を進めてきたグレン・フック同研究所長(シェーフィールド大学教授)は10日、県庁記者クラブで会見した。
 フック所長は安全保障上、日本国民が担っている役割について(1)税金(2)自衛隊の存在(3)米軍基地を置くこと―の3点を挙げながら、国内の米軍基地が沖縄に集中している現状について「なぜ沖縄に集中しているのか、基地を置く原理は理論化されていない」などと指摘した。フック所長は、宜野湾市、嘉手納町、名護市辺野古を訪れ聞き取り調査を行った。
(4/11 10:16)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22881-storytopic-1.html

早朝に17機帰還 普天間所属ヘリ

所属機が続々と帰還し、2カ月ぶりに駐機場に並ぶCH46ヘリ=10日午前、普天間飛行場
 【宜野湾】米軍普天間飛行場所属ヘリの3分の2近くに当たるCH46E中型輸送ヘリ13機とCH53E大型輸送ヘリ4機が10日早朝、同飛行場に帰還した。3月25―31日に実施された在韓・在日米軍などが参加する「戦時増援演習(RSOI)」と米韓合同軍事訓練「フォールイーグル」に派遣された部隊とみられる。宜野湾市内には同日午前8時前後からヘリが騒音を響かせて飛来するのが確認された。
 同飛行場は2月5日までに所属ヘリが全機不在になり、KC130空中給油機9機だけが残されていた。2カ月ぶりにヘリが帰還したことで、訓練の騒音が増すことが懸念されている。
 所属するCH46ヘリ23機のうち、残り10機は2月にイラク中西部のアンバル州に作戦支援のために派遣されたことが分かっている。
(4/10 16:03)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22870-storytopic-3.html

ヘリパッド整備゛説得゛ 移設条件で金武町長
 【金武】日米特別行動委員会(SACO)で合意された金武町の米軍ギンバル訓練場の返還条件となっているヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の米軍ブルービーチ訓練場への移設問題で、町当局と那覇防衛施設局は10日夜、並里区公民館で住民説明会を開いた。儀武剛町長は「このチャンスを逃したら返還はない」と述べ、移設条件を受け入れた上で返還を実現させ、跡地利用計画を進めたい意向を示した。
 町側は説明会の冒頭、跡地利用計画について説明。先端医療施設やリゾート施設などの整備で、約120人の雇用や町の活性化などの効果を生むと強調した。
 那覇防衛施設局はブルービーチ訓練場へのヘリパッド整備計画などについて説明した。
 説明会後、並里区の與那城直也区長は「説明はこれまでよりも住民を説得しようという姿勢の強さを感じた」と述べた。
 説明会には約50人が出席。質疑応答では、ヘリパッド移設による騒音や粉じんへの対応や移設による飛行ルートなどを懸念する声が上がった。
 儀武町長は、6月定例議会までに最終的な判断をする方針を示した。
 説明会は11日も同公民館で午後7時から開かれる。
(4/11 9:58)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22880-storytopic-3.html

名護、浦添配分なし SACO交付金、前年比約10億減
 【東京】防衛施設庁は10日午後、2007年度のSACO(日米特別行動委員会)関係経費の実施計画を発表した。自治体が道路や公共施設などの整備費として活用できる特定防衛施設周辺整備調整交付金の県関係では伊江島補助飛行場など3施設の関連4市町村に対し、5億2800万円を配分した。06年度まで交付していた名護市のキャンプ・シュワブ(6億3000万円)、浦添市の牧港補給基地(3億6000万円)への配分はなくなり例年比で9億9000万円減となった。
 両市への配分がなくなったことに関し防衛施設庁施設対策課は「名護市、浦添市はSACOから米軍再編に移行されているため、SACO交付金には計上していない」と説明している。米軍再編交付金に関しては交付の時期や額など具体的な内容が明らかになっていないため、地元からは不安の声も上がりそうだ。
 沖縄分では公共事業に補助される民生安定助成事業「一般助成」の新規2件、継続4件に18億4400万円を配分した。
 全国の基地周辺自治体などに配分される07年度周辺対策事業(補助金)の都道府県別配分(第1次)も発表された。県内への配分(住宅防音を除く)は新規13件、継続61件、計74件の69億6900万円で前年に比べて15・2%(9億2000万円)増だった。
 騒音防止対策事業の住宅防音は嘉手納飛行場と普天間飛行場周辺の2047世帯で42億800万円。前年比で10・2%(4億7600万円)減だった。
5件(2)民生安定助成事業の「一般助成」で宜野座村の漁業用施設など5件(3)同事業の「防音助成」で美原地区学習等供用施設(うるま市)など3件― だった。自治体が道路や公共施設などの整備費として活用できる特定防衛施設周辺整備調整交付金は、基地や訓練場を抱える県内16市町村に15億5000万円を配分した。
(4/11 10:00)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22873-storytopic-3.html

「自立大きく損ねる」 米軍再編推進法に新崎氏反対
 【東京】政府が今国会中の成立を目指している米軍再編推進特措法案に関し、衆院安全保障委員会は10日午後、参考人4人から意見を聴取した。新崎盛暉沖縄大学名誉教授は反対、軍事評論家の江畑謙介氏、坂元一哉大阪大学大学院教授、川上高司拓殖大学教授は賛成の立場からそれぞれ意見を述べた。
 新崎名誉教授は法案に関し「米軍再編は米国の世界的な軍事再編の一環で行われ、抑止力の強化が目的だ。沖縄の負担軽減を口実に政治的にも利用されているのが問題だ」と指摘。「対象となる市町村や金額の目安もない。出来高払いは自治体が政府の言いなりになることも招きかねず、自立を大きく損ねる危険性がある」と法案に疑問を投げ掛けた。
 江畑氏は「基地周辺の自治体などに何らかの措置は必要で、法案以外に有効な手段は見いだせない」と肯定した。
 一方で普天間代替施設の滑走路が1800メートルとされていることに触れ、「基本的にヘリコプターが使うので滑走距離は数10メートルあればよく、(前県政が主張した)ヘリパッド案は説得力がある。なぜ2本必要なのかを含め政府は説明してほしい」と述べた。
 川上教授は「在日米軍再編協議は基地を抱える自治体の負担を大幅に減らし、日米同盟を強化発展させたことに大きな成果がある。法案を通すことによって成し遂げられる」と強調。
 坂元教授は「米軍再編と日米同盟の擦り合わせを速やかに進め、日米同盟の強化を図る。そのために日本が行う努力の財政的基盤を整える本法案の成立を希望したい」と主張した。
 意見聴取後、赤嶺政賢氏(共産)ら委員5人が参考人に対し質疑をした。
(4/11 10:03)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22874-storytopic-3.html

オスプレイ沖縄配備も 外相、可能性認める
 【東京】麻生太郎外相は11日午前の衆院外務委員会で、米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイの沖縄配備について「(既存の輸送ヘリに代わる)新しいヘリが開発されないなら、オスプレイが完成品になった段階で置き換えられる可能性があることは十分に考える必要がある」と将来の配備の可能性を明言した。閣僚がオスプレイの沖縄配備の可能性を認めたのは初めて。赤嶺政賢氏(共産)への質問に答えた。
 麻生外相は「米側からは現時点で具体的に(沖縄配備は)決まってないとの説明を受けている」としながらも、「正式に向こう(米側)から通告を受けたことがないだけで、今後永久にないかどうかは分からない」と述べた。さらに、「基本的な認識として、技術進歩でオスプレイがうまく出来上がれば、それに置き換える努力をするのは当然だ」とも述べた。
 日米特別行動委員会(SACO)最終報告の草案に米普天間飛行場代替施設への配備が明記されていたことが米公文書で判明したが、その件について麻生外相は「米側の文書をコメントする立場にないが、SACO最終報告はオスプレイを前提として書いているものではない」と否定した。
 オスプレイ配備については、在沖米軍トップのウエーバー4軍調整官が昨年5月、普天間代替施設での運用を明言、8月にはメディーナ在沖米海兵隊基地司令官も同様に明言した。だが日本側は「随時米側に照会してきたが具体的な決定や回答を得たことはない」(昨年6月、麻生外相)などと述べるにとどめていた。
(4/11 16:03)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22897-storytopic-3.html

琉球新報 関連記事(4月8日、10日)

日本人の罪を問う 木下順二作「沖縄」公演始まる
 【東京】敗戦から15年目の沖縄の離島を舞台に日本人の「罪と責任」を問い掛けた故・木下順二さんの作品「沖縄」の公演が7日、東京・新宿の紀伊国屋サザンシアターで始まった。木下さんと縁の深かった劇団民藝による追悼公演。日本兵による住民虐殺や戦後の米軍による土地接収を取り上げ、沖縄の苦難の歴史と日本のかかわりを描き、初日から大勢の観客が訪れた。
 「沖縄」は、米軍による土地接収で揺れる離島が舞台。沖縄戦で深い心の傷を負い、島に戻ってきた女性・波平秀(日色ともゑ)と、沖縄の学徒隊員をスパイ容疑で殺害した元日本兵・山野武吉(杉本孝次)、島に帰省した若者・喜屋武朝元(境賢一)を軸に物語が進む。
 「どうしても取り返しのつかないことを、どうしても取り返すために」という信念で波平が山野の戦争中の行為と向き合い、日本全体の責任をも問い掛けるという作品内容の重さもあって、観客席も終始緊張した空気が漂った。
 舞台を鑑賞した佐喜眞美術館館長の佐喜眞道夫さんは「40年余前の作品が今日まで続く深刻な課題を提示していることに驚く。『どうしても取り返しのつかないことを、どうしても取り返すために』という課題には普遍性があり、それをどう克服するかという努力が今も続いている」と語った。
 「沖縄」は1963年に、「夕鶴」で知られる山本安英とぶどうの会によって初演。劇団民藝は木下さんが昨年10月に他界する前に上演許可を取り、今回初めて演じた。東京での公演は18日まで。今のところ沖縄など地方公演の予定はない。
(4/8 10:06)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22794-storytopic-1.html

改憲の流れに危機感 大学人の会沖縄

意見交換する(左から)高作正博琉大准教授、島袋純琉大教授、渡辺治一橋大教授と司会の高良鉄美琉大教授=7日、那覇市の教育福祉会館
 県内大学の教職員で構成する「大学人9条の会沖縄」の結成1周年を記念したシンポジウム「新保守主義の動向と沖縄―憲法9条をまもるために―」が7日、那覇市古島の教育福祉会館で開かれた。一橋大学の渡辺治教授が「安倍新保守政権の成立と改憲の新段階」のテーマで基調講演したほか、県内の研究者らが参加してパネルディスカッションを行い、沖縄を取り巻く現状と9条の関連などについて参加者とともに議論を深めた。
 日本政治史が専門の渡辺教授は、安倍晋三首相が「任期中に憲法改正に取り組む」と公言した上で首相に就任したことについて、「安倍首相が突然言い出したことではなく、冷戦終結後の1990年ごろから、財界からの改憲の圧力がかけられるようになった」と説明。「営々と積み上げてきた改憲の流れを最後に完成させるべく登場してきた」と評した。
 渡辺教授は「イラク派兵は許してしまったが、まだ自衛隊員が戦争で相手を殺すような事態にはなっていない。9条のおかげでかろうじてとどまっている」と9条の存在意義を強調。「9条を守れるのか、それとも改憲を許してしまうのか。わたしたち自身の行動が問われている」と会場に呼び掛けた。
 続いてパネルディスカッションが行われた。パネリストとして渡辺教授のほか、琉大の島袋純教授、高作正博准教授が参加。高良鉄美教授が司会を務めた。
 島袋教授は復帰運動で憲法を勝ち取った歴史について触れ「復帰運動を人権闘争ととらえ、現在の改憲の流れを問い直すべきだ」と主張した。高作准教授は県内で国民保護法に基づく措置が実施された場合をシミュレーションし、集団的自衛権が容認された場合に住民がかえって危険にさらされる現実を指摘した。
(4/8 10:08)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22795-storytopic-1.html

「近所に慰安所」 沖縄戦で住民証言

証言や研究成果について聞く参加者ら=7日、宮古島市中央公民館
 【宮古島】「宮古島の日本軍『慰安婦』について証言を聞く会」(宮古島の日本軍「慰安婦」問題を考える女たちの会主催)が7日、宮古島市中央公民館で開かれた。沖縄戦当時、朝鮮人慰安婦がいる慰安所に日本軍が出入りしていたことを住民が証言した。
 沖縄戦時、上野村野原に住んでいた与那覇博敏さん(73)が「小学5年のころ、家の近くに朝鮮人の女性たちがいる慰安所があった」と証言した。
 与那覇さんは「最初はどこの女性かなと疑問に思ったが後で朝鮮人と知った。日本軍の兵隊が出入りしていた。最初に見たのは1944年の早い時期。終戦間際までいたので、1年数カ月は慰安所として利用されていたと思う」と話した。
 県内各地の沖縄戦当時の慰安所について調査研究している早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士課程の洪允伸(ホンユンシン)さん(28)は、慰安所が宮古島に10カ所、伊良部島に1カ所の少なくとも計11カ所確認されていることを説明した。
 洪さんは過去2回の宮古島の調査で、宮古の場合は慰安所が住民の生活圏と密接に関係を持っていたことを指摘。「宮古は米軍上陸がなく、沖縄の中でも比較的被害が少なかったと言われるが、被害の大きさは死者数なのか」と疑問視した。
 さらに「日本政府は『狭義の意味で強制はなかった』とあいまいな立場を取るが、沖縄からこうしたことについて考えないといけない。性を売ることを押しつけたのは誰か。何のために必要だったのかという人道に対する罪を宮古だからこそ問える」と強調した。
 洪さんは宮古島で3回目の調査を5月に予定しており、証言者を募っている。問い合わせは宮古島の日本軍「慰安婦」問題を考える女たちの会0980(72)2774。
(4/8 10:19)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22801-storytopic-1.html

オスプレイ前提で計画 普天間代替・日米協議
 米軍普天間飛行場移設をめぐるSACO(日米特別行動委員会)最終報告に向けた日米の事務レベル会合で、最終報告では削除された垂直離着陸機MV22オスプレイの配備を前提として、代替施設の滑走路の長さや施設規模などについて具体的に協議していたことが、9日までに琉球新報の入手した日米作業部会のメモで明らかになった。検討していた約1260メートルと約780メートルの長短2案のうち、米軍側は長い方がオスプレイにとって「運用上必要」で、短い方は「技術的に可能」な最低許容範囲内の滑走路だと説明しており、普天間代替施設のオスプレイ配備基地としての位置付けが浮き彫りになった格好だ。
 メモは、SACO最終報告発表約1カ月前の1996年10月21―23日に、ワシントンで開かれた作業部会での協議内容を報告したもので、オスプレイ配備を前提とした滑走路の長さや施設規模を具体的に議論している。
 日米協議担当者のキャンベル国防副次官補(当時)は、嘉手納基地にオスプレイを移動させると認めた場合、日本政府がその選択肢を受け入れ、海上施設を短縮させることになってしまうと懸念し、「オスプレイは施設をより大きく造る根拠だ」との認識を示したという。
 メモによると、米側は1260メートルの滑走路長を望んでいる姿勢を見せた。海兵隊は、浮体式沖合施設となった場合は1260メートルの案が望ましいと主張。在日米軍と米太平洋司令部もそろって、780メートルならばオスプレイの格納庫など関連施設は陸上部分に設置される必要があると主張し、代替施設が必要とする機能について強調した。
 オスプレイ配備について日本側は会合初日の21日、米側に対し「(96年)4月時点で(日本側)は知らなかったので、オスプレイ向けの大きさの施設で(沖縄を)納得させるには問題が出てくるだろう」とオスプレイありきの議論を県民に説明することに懸念を表した。
 その上で日本側は「県民に滑走路長をどう説明したらよいか」と米側に尋ねた。オスプレイについて(1)何も言わない(2)具体的に伝える(3)現在使用機種に合わせて建設し、後でMV22配備発表の時に延長―の3つの選択肢について助言求めたが、米側は具体的な返答を避けた。
(4/10 9:39)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22840-storytopic-3.html

「沖縄密約」で控訴 西山さん「同盟の問題提起」
 沖縄返還交渉をめぐる「密約」の取材が国家公務員法違反(秘密漏えいの教唆(きょうさ))の罪に問われた元毎日新聞記者の西山太吉さん(75)が、米公文書で密約が裏付けられた後も日本政府の否定発言などで名誉が侵害され続けているとして国に謝罪と慰謝料を求めた訴訟で、西山さんは9日、請求を棄却した東京地裁の判決を不服として控訴した。
 西山さんは控訴について「沖縄返還密約は今日の日米軍事一体化の原点。裁判を通じて、沖縄返還から現在までの日米軍事同盟の変遷について、世論に問題提起したい」と訴訟の意義を強調した。また請求が棄却された一審判決については「国の組織犯罪を国が作った除斥期間で救うなど、法理に反する」などと批判した。
(4/10 9:56)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22844-storytopic-1.html

琉球新報 関連記事(4月5日、7日)

「普天間」解決手法に差 宜野湾市長選
 【宜野湾】22日投開票の宜野湾市長選挙を前に、現職の伊波洋一氏(55)=無所属、社民、社大、共産、民主推薦=と新人の前市教育部長・外間伸儀氏(59)=無所属、自民、公明推薦=による立候補予定者の公開討論会(主催・宜野湾青年会議所、日本青年会議所沖縄ブロック協議会)が4日夜、宜野湾市民会館で開かれた。
 普天間飛行場の危険除去と返還について伊波氏は「普天間の部隊をグアムに移させることが肝心。そのため日米両政府に訴え続ける」、外間氏は「国、県と一体となって取り組む。市の持つ騒音データや米軍の運用実態を分析して有効策を取る」と、それぞれ主張した。
 経済振興では伊波氏が入札制度改革で生まれた入札差額を活用している実績を挙げ「西海岸への企業誘致で観光客50万人を目指す」としたのに対し、外間氏は他市に比べ宜野湾市の公共工事額が少ないことを指摘し「国の高率補助を使い、普天満宮周辺整備など公共工事を進める」と述べた。
 子育て支援では、伊波氏が小学校6年生までの入院費無料化を打ち出したのに対し、外間氏は大山小学校の分離新設、嘉数小学校改築など教育環境を整備すると訴えた。
(4/5 9:33)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22702-storytopic-3.html

参院補選きょう告示 島尻、狩俣氏一騎打ちへ
 22日投開票の参院選沖縄選挙区・補欠選挙(欠員1)は5日告示される。同選挙には前那覇市議・島尻安伊子氏(42)=無所属、自民、公明推薦=、前連合沖縄会長・狩俣吉正氏(57)=無所属、社民、社大、共産、民主、国民新党推薦=らが立候補を表明しており、島尻、狩俣両氏による事実上の一騎打ちとなる見通しだ。憲法改正の是非や普天間飛行場の県内移設の是非などが争点。格差是正や少子化対策などの課題も問われる。両氏は5日午前、立候補を届け出て、17日間の選挙戦がスタートする。
 糸数慶子前参院議員の知事選出馬に伴い実施される同補選は、同日投開票の参院選・福島選挙区補欠選挙とともに、国内政局の天王山とされる7月の参院選通常選挙の前哨戦と位置付けられる。
 政権安定への足がかりにしたい自公勢力と、政権交代への道を開きたい野党勢力が真っ向から激突する構図。仲井真弘多知事就任後初の国政選挙で、安倍政権、仲井真県政への評価も焦点となる。選挙結果は7月の参院選、来年の県議選、那覇市長選にも影響しそうだ。
 島尻氏は5日午前8時半から那覇市牧志の選対本部前で出陣式に臨む。仲井真弘多知事、中川秀直自民党幹事長、北側一雄公明党幹事長、翁長雄志那覇市長、知念栄治県経営者協会会長らが登壇する。浦添、宜野湾、名護をはじめ各地で街頭演説。子育て支援や教育問題などを訴える。
 狩俣氏は5日午前8時半から那覇市銘苅の選対本部前で出発式。菅直人民主党代表代行、照屋寛徳社民党副党首、糸数慶子社大党副委員長、赤嶺政賢共産党県委員長、亀井静香国民新党代表代行らが登壇する。那覇、南部、中部で街頭に立ち格差是正や県内への新基地建設反対などを訴える。
(4/5 9:38)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22700-storytopic-3.html

宮古市議、下地空港自衛隊誘致で面談
 【宮古島】下地島空港への自衛隊誘致をめぐり宮古島市議会の与党2議員が1月中旬、防衛省幹部や自民党の国会議員ら数人と面談し、情報収集していたことが5日、分かった。2議員は市の厳しい財政状況の中で、国からの経済的な措置など誘致に伴う利点を探った。宮古島市の伊志嶺亮市長は同空港への自衛隊誘致に反対しており、与党内でも論議を呼びそうだ。
 防衛省幹部らと面談したのは仲間明典、前川尚誼の2市議。1月14日上京、15日に防衛省幹部ら、16日に国会議員らと面談し自衛隊誘致に伴う利点などについて意見を交わした。
 仲間議員は「与党議員としてではなく、一議員としての個人的な活動」と説明。「市は下地島空港の軍事利用に反対しているが、米軍と自衛隊は違う。自衛隊機による急患輸送や物資輸送など市が示す平和利用が期待できる」と強調した。
 また「自衛隊誘致で国の財政的な措置や隊員の移住による人口増加などで経済的な波及効果が期待できる」と厳しい市財政の改善につながると指摘した。
 与党の2市議が防衛省幹部らと面談したことについて宮古島市の伊志嶺亮市長は「議員それぞれが自分の考えを持っており、個人的な活動だろう。下地島空港の軍事利用に反対する宮古郡民の総意は変わらない。私の在任中は反対し続ける」と述べた。
(4/5 16:02)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22726-storytopic-3.html

「沖縄戦わい曲」批判 市民団体が緊急集会
 2008年度から使用される高校教科書の検定意見を受け、沖縄戦の「集団自決」から「日本軍の強制」が削除、修正されたことについて、市民団体が6日夜、緊急抗議集会を那覇市の教育福祉会館で開いた。約250人が参加し、文科省に修正指示の撤回を求めるとともに、教科書会社や執筆者へも歴史の真実を正しく伝えるよう要求。全県的な運動を訴え、「軍の強制」記述復活の署名を呼び掛けるアピールを採択した。
 集会は高教組、沖教組や市民団体から成る「沖縄戦の歴史わい曲を許さず、沖縄から平和教育をすすめる会」主催。
 集会では、同会共同代表の高嶋伸欣琉球大教授が今回の検定の問題点を指摘。文科省が検定という公権力の行使を「集団自決軍命訴訟」の原告側の意見陳述だけを根拠にしているとして「公正と客観性を保つための検定基準に反する」と厳しく批判。さらに教科書執筆者に対しても「歴史教育に責任感を持つべきだ」と強調した。
 また、同会事務局長の山口剛史さんが「集団自決軍命訴訟」の傍聴報告とともに、具体的な今後の取り組みを提起。教科書会社や執筆者に経過説明を求める公開質問状を出すことや、沖縄側から記述案を提案していく方針を示した。
 集会に参加していた嘉手納高校教諭の知念勝美さん(37)は「無関心さがこのような事態を生み出したと感じた。自分の足で歴史を検証していきたい」と話していた。
(4/7 9:56)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22763-storytopic-1.html

空自、F22と共同訓練 沖縄周辺で月末を予定
 【東京】田母神(たぼがみ)俊雄航空幕僚長は6日午後の記者会見で、5月に撤収する予定の米空軍最新鋭のステルス戦闘機F22Aラプターと、南西航空混成団(沖縄)を含む航空自衛隊が、沖縄周辺の空域で日米共同訓練を行う方向で調整していることを明らかにした。F22が配備されている嘉手納基地の報道部によると訓練実施は4月後半になる見込み。
 F22と空自の共同訓練は初。田母神空幕長は「沖縄の部隊は参加する。そのほかの部隊やF15も参加させたい」と述べ、那覇基地所属のF4や新田原基地(宮崎県)などから嘉手納基地に飛来しているF15を訓練に参加させる意向を示した。
 実施時期は「先方の都合もあるが来月撤退するかもしれないので、できるだけ早めにやりたい」と述べた。詳細は10日以降に決まる見通しだ。
 訓練の意義について田母神空幕長は「空対空戦闘でどのように見えるのかなど、教訓が得られる。(F22の)性能の確認はもちろん、われわれの戦術や戦法がこれ(F22)に対しても使えるか、ということも分かる」と説明した。
 共同訓練をめぐっては防衛省の山崎信之郎運用企画局長が2月の衆院外務委員会で「米側と時期、場所、参加規模の詳細について調整中」と答えていた。F22はF15戦闘機の後継機として開発された米空軍の高性能戦闘機。レーダーなどから探知されにくいステルス性能と超音速巡航能力を兼ね備えている。
(4/7 10:09)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22767-storytopic-3.html

辺野古V字案合意から1年 国と地元、溝なお深く
 在日米軍再編による普天間飛行場移設をめぐる2本のV字形滑走路の新移設案について、島袋吉和名護市長と額賀福志郎防衛庁長官(当時)が基本合意してから7日で1年が経過した。政府はこの案を基本に普天間移設を進めようとしているが、稲嶺恵一前知事から県政を受け継いだ仲井真弘多知事は現行V字案は認められないとし、名護市とともに修正を求めている。
 政府は名護市との基本合意を携えて米側と協議し、2006年5月の日米安全保障協議委員会(2プラス2)で、1800メートルの2本のV字滑走路を持つ政府移設案で合意。だがその直後から、1500メートルを求める名護市と認識がずれたまま今に至っている。代替施設については、これまで政府が「知らない」としてきた海兵隊次期主力機の垂直離着陸機MV22オスプレイの配備が、1996年当時から計画されていたことも明らかになり、政府の姿勢に疑念も広がっている。
(4/7 10:10)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22768-storytopic-3.html

護憲訴え全国行脚 「WALK・9条の会」福崎さん

「いい出会いを重ね、今年中には日本縦断したい」と話す福崎さん=6日午前、那覇空港前
 憲法9条の大切さを胸に人々と語り合いながら徒歩で旅する「WALK・9条の会」の福崎やすおさん(51)が6日、広島県から来県し、沖縄から全国行脚の旅をスタートさせた。ねずみ男の格好の福崎さんは「憲法9条は今、世界平和に大事なこと」と話し、旅先で出会う人と憲法について語りながら全国縦断する。
 福崎さんは広島県上下町の町議会議員を14年間務め、経営する会社の倒産、妻との離婚、3人の娘の世話、舌がんを患うなど、さまざまな経験をした。がんから生還し、生かされたことを実感した福崎さんは「少しでも平和に貢献できたら」と、憲法9条の旗を掲げた全国徒歩縦断を決意した。
 「人間の弱さの象徴」というねずみ男の格好は「人をだますし、うそもつく、マイナス面のある弱い人間には憲法9条は必要なもの」との思いが込められている。謙虚に自分を見つめ「少しでも一緒に歩いてくれる人がいたら」と旅先での出会いに期待する。
 初日を歩き終えた福崎さんは那覇市安里の琉球山法華経寺に宿泊。「激戦地だった沖縄が本気で9条に取り組まなければならない」と語る人とも歩くことができた。寺で知り合った人と自身の経験や憲法を語り合った。今後は、読谷村や宮古島などのつてを頼りに、声をかけてくれる場所を中心に歩いていく。
 福崎さんへの連絡は090(1182)6886。ホームページhttp://huukei.huuryuu.com/9/で、現在の行動などが確認できる。
(4/7 16:24)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-22785-storytopic-1.html

グローバル9条キャンペーン INナイロビ(続)

グローバル9条キャンペーン INナイロビ(続)
        草の根運動運営委員・日本国際法律家協会事務局長 笹本 潤

(筆者は、2007年の最初のグローバル9条キャンペーンとして、ケニアのナイロビで開かれた、1月20日?25日にかけてのワールドソーシャルフォーラム(WSF)に参加した。)

(前号の続き)
 ワークショップの第1回目は、約80名の参加で特にアフリカの人たちの積極的な発言が特徴だった。(日本国憲法9条)署名をする際にワークショップの宣伝もしていたから、署名をしたアフリカの人たちが多く参加した。パネラーは、コスタリカのロベルト、韓国の平和ネットワークのイ・テフンさん、 JALISAの梅田弁護士、司会はピースボートの川崎さんが行った。質疑の中では、武器の軍縮に対して9条の機能が武器の軍縮も目指していること、という点でアフリカの参加者との接点があったり、中国の参加者からは具体的な運動の仕方についての質問があり、梅田弁護士もバンクーバー、ジュネーブの他に世界各地で「9条の会」を作ることを提唱した。第2回のワークショップもアフリカの参加者とともに討論していくことになっている。
 グローバル9条キャンペーンは今回、今までに経験していなかったアフリカの地で初めて行ったが、また9条との接点も見つかり、9条の豊かな内容が明らかになったキャンペーンだった。

 5月に発行予定のグローバル9条キャンペーンの書籍の執筆者予定者とも連絡をつけることができた。オーストラリアのシーゲルさんは9条が変わってしまった場合のアジア情勢について書いてくれることを約束していただき、ピースボートのつながりでケニアの医師にアフリカから見た9条を書いてもらうことになり、世界平和ビューローのコリンアーチャーさんにも川崎さんを通じて原稿依頼を伝えてもらった。
 今回は、来年5月に日本で開かれる「憲法9条世界会議」の宣伝も行った。週刊新潮の表紙を書いている成瀬政博さん作によるデザインのポスター、パンフ、うちわを配り、世界会議に招待予定のノーベル平和賞受賞者にも接触をした。日本でもおなじみのケニアのワンガリ・マータイさんはワークショップで、植樹の運動(GREEN BELT MOVEMENT)の話をする中で、軍事費に多くのお金を使っている現在の世界に警告をならし、9条との接点も感じられた。その他にもアメリカのジョディウイリアムズやイランの人権弁護士シリンエバディも発言した。
 隣国のソマリアでは、武装グループがケニアに入り込んだとかいうニュースや、スラム街の人たちの入場で窃盗などの警戒態勢も厳しかったが、これだけ世界から多くの人が集まり、そこで世界の平和運動の一つとして9条のキャンペーンを張れたことは大きな意味がある。これからは知り合った人たちと連絡を取り合いながら、アフリカでの9条、武器禁止の運動を作り上げていくとう方向で運動を発展させていきたい。(完)
(あかしあ法律事務所弁護士)

架 け 橋

架 け 橋     外間喜明

やまとぅに45年住む うちなーんちゅー 
今年になって このフレーズを何十回使っただろうか
住み込み店員として10代で異郷の地を踏んでから半世紀近く
山歩きが好きで仕事の合間に やまとぅの各地を歩きまわり
心通い合う友人もたくさん出来た
贅沢言わなきゃ暮らしも何とかやっていける
還暦を過ぎて人生の充実期を迎えたはずの僕に
与えられた役割というのがあるのだろうか
奇跡的に生き残ったカンポウヌクェヌクサーのこの僕に

35年前の悲願の祖国復帰=沖縄返還が実現し
異民族支配の異常さから脱却し
各県とも外国とも自由に往来することが出来て
家々も道路もすっかり良くなり 経済的にも豊かになって
全ての矛盾は解消し しまんちゅーたちは伸び伸びと暮らし
観光客は押し寄せ 年中賑わっている緑と花の島沖縄

え?
ホントに何の問題もないの?
この島々はホントにこの世の楽園なの?

一見華やかに思えるこの島で 例えば
タクシードライバーは昼夜働いても やっとこさ月に10数万の稼ぎ
女房の働きがなければ とてもやっていけないという
島のごく普通の労働者には週休2日制は夢のまた夢
県民所得は最下位の47位 失業率は全国平均の2倍
米軍犯罪は絶えるどころか
基地の重圧は変わらず 米軍再編で更に重く

そんな沖縄の厳しい現実を知らないやまとぅんちゅーが少なくないならば
たくさんの人たちに知ってもらおう
僕のふるさとが世界に誇る文化も自然も 魅力に溢れた美(ちゅ)ら島を 
忙しい日常を過ごす都会人の心を癒してくれる うちなーを
沖縄と日本本土と うちなーんちゅーとやまとぅんちゅーとが相互理解し合える
上滑りでない 心の交流の出来る橋を架けようではないか
男も女も 老いも若きも みんなで手を携えて往来のできる大きな橋をいっぱい
そんな橋の一つに僕はなりたい